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◇◇◇◇◇


第三章 ウサール王国編


◇◇◇◇◇


本日、異世界39日目!


今日は我が家を収納してから、エンジェル領主のキースさんに帰国の報告に行く予定です。

僕の親代わりの人なんで、心配してるといけないんでね。


ソフィアさんは、そのままギルド支部に出勤。

朝帰りってやつですよ。ふふふ。


昨日、ザークさんにお城に伺うことは言ってるから、キースさんも待っててくれたらしい。

奥方のノヴァさんとザークさんも一緒にいてくれている。


「キースさん。ノヴァさん。

ご無沙汰してます。帰って来ました。」


「ユメ!よく来てくれた!ありがとう。

ザークからカナール皇国での活躍は聞いたよ。ご苦労だったな!

エマ様も良かったですね。これでカナール皇国も平和になるでしょう。」


「はい!ありがとうございます。

キースさんは、お頭のお父様代わりと聞いていますので、私のお父様になるかもしれないですね☆ふふふ。」


「はっはっは!これは楽しみだな!」


「私も娘ができるかもですね!楽しみだわ。」


「はい!よろしくお願いします☆」


エマ!何言ってるの?脱線しすぎやで!



「ユメ!いきなりですまないがお前が来たら話さないといけないことがあってな。

実は、王都から伝達が来てな。

ここは、ウサール王国でも外れた場所にあるんで、王都から伝達なんてほぼ来たことがないから驚いたんだが、内容は、お前たち黒の軍団が戻り次第、王都の王城へ来いってことなんだよな。」


「えー!理由は何ですか?」


「最近、黒の軍団全員がカラーズになっただろう。

5人パーティ全員がカラーズっていうのは、相当なインパクトがあるんだよ。

で、王城に知られることになったということらしい。

ま、それ以外の理由はよくわからんのだが、招待されたということだから、悪いことではないと思うぞ。

現在のウサール王は良い王だよ。」


「そうですか。悪い話じゃないんならわかりました。」


「できれば、早い方がいいらしい。

早速いってきてくれるか?

これが、ウサール王からの招待状だ。

これを王城で見せれば、わかるはずだ。

頼んだぞ。

ただ、せっかく来てくれたんだし、ゆっくりしていってくれ。

私は職務に戻るが、ノヴァはユメたちと話したいみたいなんでね。」


「はい、忙しいところ、ありがとうございます。」


それから、ノヴァさんといろいろ話して危うく婚約の話が出たが、まだ、生活に慣れてないので、その辺りはうやむやにしてお茶を濁した。その時になったら報告します。

ただ、やはり、家族として接してくれているのはすごく嬉しい。

元の世界の両親も感謝しても仕切れないが、こちらの両親も感謝しかない。

一緒に食事を取って、王都に向かうことにした。普通に面会みたいな感じやったらいいんやけど……。


イガタウンの門を出て、忍者走り!

岩陰で隠密。カグヤ様号ジェットバージョンで王都に向かいます。

モニカの地図があるから、迷うことなく一直線で進む!



王都には、難なく到着して門で入場待ち。

やっぱり目立つな。

何〜あの黒いの〜。とかはまだええんやけど、何〜あの美少女〜。みたいなのが、恥ずかしい!

みんなは、全然気にしてないけど。


程なくして、僕たちの順番になった。

待ってる間、絡まれなくてよかった〜。


みんなの冒険者証と一応、招待状を持ってることも伝えておいた。


「あー、黒の軍団ですね。

お早いお付きですね。聞いてます。

どーぞ、お通りください。

寄り道しないで、王城へ行ってくださいね!」


「ありがとうございます!」


親切やけど、最後の一言多いな。

言われんでもまっすぐ行きますよ!


王城の前で招待状を見せて、中に案内された。カナール皇国の王城より大きいな。


「陛下が来られるまで、お待ちください。

こちらでは、仮面を取っていただけますか?

よろしくお願いします。」


たしかに、仮面を着けたままやったわ。

そういえば、国王の情報が何もない。

少しくらい聞いとけばよかったわ。

なんか緊張してきた。


「陛下、殿下がお越しになられました。

皆さま、ご起立お願いします。」


「あー、そのままでよい。

よく参られた。遠くから御苦労であった。

ウサール王国国王のアレキサンダー・ウサールだ。

これは第一王子のニコラス・ウサールだ。」


やっぱり国王様、王子様は威厳がすごいな。

気さくな感じで良かった。

だいぶ若く見えるけど、国王様が40歳!

実年齢は同級生なんかい!

王子様は22歳か。優秀なんやろね。



「はじめまして。招待いただきありがとうございます。マサユメと申します。

こちらから、ハガネ、コガネ、モニカ、エマです。

あと、この鳥がカグヤ様と言います。

よろしくお願いします。」


「失礼ながら、エマ殿ですよね?

カナール皇国の!」


「はい、ニコラス様。ご無沙汰しております。

覚えていてくださったのですね!」


「ほう、見覚えのあると思うておったが、カナール皇国の王女であったか。」


「はい、ご無沙汰しております。国王様。」


「そうか。黒の軍団には、カナール皇国の王女も参加しておるのだな。

その上、全員がカラーズとは、またすごいことよの。

まあ、話がしやすくなったの。」


お知り合いだったんですね!早く言ってよ!

でも、助かったかも。


◇◇◇◇◇


【黒の軍団《ル・ノアール》】-なかまシステムで美少女テイム軍団増殖中?-

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