テラーノベル
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莉犬は僕の肩に先程よりも強い力で掴んでいた。
莉犬の息は切れていて、これ以上同じ状況が続けば莉犬はもっと危ない域に行ってしまうだろう。
恵美子は不気味な笑みで少しずつ自分たちの元へと近づいてくる。
恵美子「やっと追いついたぁッ…!!」
恵美子「お前たちを〇してやるッ…!!」
莉犬「いやッ…近づかないでッポロポロ」
疲れてしまったのだろうか、莉犬は先程のように叫んだり、荒ぶったりはしなかった。
本当は今すぐにでもこの場から逃げたかった。
でも仕方ないんだ。
もう疲れたんだ。
いくら軽い莉犬のことをおぶっていたとしても、流石にこんなに長時間おぶって走るというのは自分の体力や筋力の限界を感じた。
だから、もう、歩けない。
立ち上がろうとすると、足がすくんでしまう。
怖いんだ。
本当は。
本当は、怖いんだ。 僕だって。
莉犬がいるから、ここまで頑張れたんだ。
でも、
もう、無理なんだよ。
もう、タヒんで消えてしまいたい。
そう思ったんだ。
恵美子はもう、僕の首に手を回して不気味な笑みを顔面に張りつけて、体全身が強ばるような殺気をはなち、少しずつ近づいてくる。
あー。僕が先なんだ。
あんなにも頑張ったのに。
莉犬は。莉犬は。
ほとんど走ってないんだ。
莉犬はずっとずーっと、僕を困らせただけなのに。
結局、僕が最初に〇されるんだ。
僕の努力はなんだったの…。
自分じゃない何かが、僕の体に入り込んで来ているようで。
気持ちが悪かった。
どうして。どうして。
るぅと「どうして、僕が先にタヒぬんだ。」
(違うッそんなこと思ってないッ…!!)
莉犬「るちゃッ…?ポロポロ」
(あー。莉犬、泣かないでくれ。)
(僕はそんなこと思ってない。)
るぅと「なんでお前とタヒななきゃいけないッ」
(違う。違うよ。そんなこと思ってない。)
(莉犬のこと守れてよかった。)
(愛おしくて、大好きで…。)
(そんな莉犬を守れて良かった。)
(最後まで守れなかったな…。)
莉犬「なんでッなんでそんな事言うのッ…ポロ」
莉犬「俺だってッ、ここでタヒたくないッ…!」
莉犬「こんなとこでッ…ポロポロ」
僕の体の中にいる、あいつが言う。
「ふふ、可哀想に…w」
「大好きな家族に殺されるなんて…w」
「可哀想なざまねw」
(莉犬を殺さないで。)
「お前に拒否権などあると思うか…?」
(僕を。僕だけを殺せッ…)
「私はこいつを先に〇すッ…!!」
るぅと「莉犬、またねw」
るぅと「莉犬なんて大っ嫌いw」
莉犬「…ポロポロ」
莉犬の首を掴む。
莉犬の青白い顔と目を合わせる。
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そして、力を入れて莉犬の首をぎゅっと縛った。
莉犬「はッうぐッ…ポロポロ」
莉犬「ルちゃッッ…ポロポロ」
(辞めてよ、そんな事しないでよ、)
(莉犬のことが嫌いなわけあるか…)
(むしろ、大大大大大好きだよ…)
(本当は、莉犬のことをぎゅっとしたい。)
(大好きだよって伝えたい。)
(でも、今言っても意味ないんだろうなぁ…)
少し遠くから足音が聞こえた。
誰かな。お兄ちゃん達かな。
ねぇ、早く来て。
それじゃなきゃ、取り返しがつかないことになってしまうから…。
さとみ「るぅとッ…!!!!」
恵美子「ギャーーーー!!!!」
恵美子「やめろおぉぉぉぉおッッ…!!!」
恵美子は悲鳴を上げて消えていった。
原因は分からないが、お兄ちゃん達が持っていた懐中電灯のせいなのかもしれない。
るぅと「莉犬ッ…!!」
莉犬「るちゃッ…ゲホッゴホッカハッ…ポロポロ」
るぅと「そ、そんなッ…ポロポロ」
さとみ「大丈夫だ。すぐ運ぶ。」
ジェル「るぅちゃんはこっちおいでや?」
ジェル「俺がおぶったる」
るぅと「ありがとッございます…ポロポロ」
ジェル「おぉ、」
ころん「僕はッ…!僕どうすればいいッ…!」
さとみ「俺莉犬のことおぶるからさ、」
さとみ「莉犬の顔色とか見ててくれ」
さとみ「あと、るぅとのも」
ころん「わかった、!!」
ジェル「懐中電灯も、任せたで!」
ころん「もちろん!」
さとみ「道は俺のとおりに進め」
さとみ「わかったな?」
ころん「うん!」
さとみ「うしっ、いくか、」
さとみ「るぅと…」
さとみ「お前は悪くない…大丈夫だ」
さとみ「後で話は聞いてやる」
さとみ「今は寝てろ」
るぅと「すみま…せん…ポロポロ」
あー。良かった。 助けて貰えた。
お兄ちゃん達ありがとう。
莉犬。莉犬。莉犬。
莉犬絶対タヒなないでよね。
僕のこと絶対置いてっちゃダメだよ…。
タヒぬなら、僕と一緒に行こう。
その時は莉犬のことを守りきるから――。
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主様の作品大好きです︎🫶💓