テラーノベル
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さとみ達ver
さとみ「あーくっそッ!どこ行んだよッ…」
ころん「ここ暗くね…?笑 」
ジェル「早よ見つけたいんやけどなぁ…」
館主「…」
館主「この先は、本来は立ち入り禁止の」
館主「場所なんです…」
さとみ「何も、目印ありませんよ…?」
館主「はい、」
館主「100年程前までは使われていた」
館主「のですが、、、 」
館主「今はある事情があって…」
館主「使えなくなっているんです…」
さとみ「事情って?」
館主「…」
館主「100年程前に〇人事件があったんです」
さとみ「〇人事件、?」
館主「はい、」
館主「それで今は使えないんです…」
ころん「こっち居そうじゃね?」
ジェル「何となくそんな気ぃするよな」
さとみ「勘頼りかよ、w」
さとみ「まぁ、こっち兄ちゃんに頼べば」
さとみ「行けるよな…」
ころん「頼もうよ!!」
さとみ「…そうだな、」
電話ver
さとみ「あ、兄ちゃん?」
ななもり「さとみくん!見つかった? 」
さとみ「あー、いや、まだ」
ななもり「そっかぁ、」
ななもり「なんも無いといいけど…」
さとみ「そうだな、」
ななもり「あ、で、なんかあったの?」
さとみ「兄ちゃんこっちの方探せる?」
ななもり「へ?」
さとみ「俺ら古い方行ってくる」
ななもり「向こうに行くんだね、」
さとみ「兄ちゃん知ってんの?」
ななもり「昔、話を聞いたことがあるからね」
さとみ「マジか…」
ななもり「気を付けるんだよ」
ななもり「こっちは俺に任せて」
さとみ「わかった、頼んだぜ」
さとみ達ver
ころん「いいって?」
さとみ「おぅ!良いってよ」
ころん「うしっ!行くかぁ〜!」
ジェル「楽しむもんじゃないでぇ?笑」
ころん「なんか、ウキウキする笑」
さとみ「おいっ!先行くんじゃねぇぞ!」
ころん「はいはい、分かってますよぉ、」
館主「何も無いといいですが…」
さとみ「まぁ、あったらあったっすよ」
さとみ「館主さん達悪くないんで」
館主「なんか、すみません、笑 」
本当は、胸ぐらを掴んで殴ってやりたかった。
大事な大事な弟達を危険に晒すような場所に来た自分達も馬鹿だったが、こういう風になってしまった館も館主も皆々嫌だった。
もし、2人になんかあったら。
大きな怪我をしていたら、どうしよう。
莉犬が喘息を起こしていたら、どうしよう。
餓死したらどうしよう。
熱中症で倒れてたらどうしよう。
もう大人になっとはいえ、るぅとはまだまだ若く経験が浅い。
莉犬という大きな爆弾をるぅと1人に任せてしまった自分を情けなく思ってしまう。
バッグには喘息用の薬と、絆創膏、冷枕。
もし。の為に沢山のものを詰め込んだ。
少し重く足取りも悪いが、2人のためだったらこんなものは軽く思えた。
ころん「結構歩いたくね?」
館主「まだ少し先にこの館の1番向こうです」
館主「そこまで行ってみましょう…」
館主「そろそろ、光がここまで届かなくなり」
館主「ますから、懐中電灯どうぞ?」
さとみ「あざっす、」
ジェル「!?」
さとみ「ん?なんかあったか?」
ジェル「兄ちゃん足元見てみ!!」
さとみ「足跡か、、?」
さとみ「結構足跡あるな…」
館主「ここには基本的に人は入りません…」
館主「2人はこの中にいる可能性が高いです」
ジェル「こんなとこにおるん、?」
ころん「僕だったら絶対引き返すね」
さとみ「あいつらだったら分かんねぇよ」
ころん「確かに…」
館主「とにかく、先を急ぎましょう!」
ころん「走る?」
さとみ「走るか、?w」
ジェル「走るで!!」
ころん「あ、ちょっ!マジかよぉ、w」
さとみ「ほら、追いかけんぞ!」
ころん「言われなくともっ!」
ジェル「に、兄ちゃん…」
ジェル「血が…垂れとるで…?」
さとみ「血を辿るか…」
ころん「まじぃ?怖くね…?」
さとみ「怖いなら戻れ」
ころん「あぁもう!1人にしないでよぉ、🥲」
さとみ「嫌なら着いてこい」
ころん「はぁい、、 」
ジェル「兄ちゃんここや!!」
さとみ「開けろ!!」
ジェル「いくで!!」
さとみ「るぅとッ…!!!!」
恵美子「ギャーーーー!!!!」
恵美子「やめろおぉぉぉぉおッッ…!!!」
るぅとを乗っ取っていたのだろう、霊が大きな叫び声とともに消え去っていった。
原因は分からないが、俺達が持っていた懐中電灯のせいなのかもしれない。
るぅと「莉犬ッ…!!」
莉犬「るちゃッ…ゲホッゴホッカハッ…ポロポロ」
るぅと「そ、そんなッ…ポロポロ」
さとみ「大丈夫だ。すぐ運ぶ。」
ジェル「るぅちゃんはこっちおいでや?」
ジェル「俺がおぶったる」
るぅと「ありがとッございます…ポロポロ」
ジェル「おぉ、」
ころん「僕はッ…!僕どうすればいいッ…!」
さとみ「俺莉犬のことおぶるからさ、」
さとみ「莉犬の顔色とか見ててくれ」
さとみ「あと、るぅとのも」
ころん「わかった、!!」
ジェル「懐中電灯も、任せたで!」
ころん「もちろん!」
さとみ「道は俺のとおりに進め」
さとみ「わかったな?」
ころん「うん!」
さとみ「うしっ、いくか、」
さとみ「るぅと…」
さとみ「お前は悪くない…大丈夫だ」
さとみ「後で話は聞いてやる」
さとみ「今は寝てろ」
るぅと「すみま…せん…ポロポロ」
何があったのかはるぅとや莉犬の話を聞かなければ、分からない。
それでも、今。
弟達と生きて会えたことが1番嬉しかった。
館主「急いで戻りましょう!!」
ころん「ラジャー!!」
さとみ「走るぞッ!!」
ジェル「OKー!」
後ろなんて振り返る暇は無い。
今は後ろを見ずに真っ直ぐと、元いたところに戻れればそれでいい。
そう思った。
館主「ここから出れれば大丈夫です!!」
館主「境目には御札があって、ここから先は」
館主「進めないようになってるんです!!」
ころん「ナイスじゃーん!!」
4人で。いや違う。
6人で、古い館と新しい館の境目をくぐることができた。
くぐった時後ろを見れば、髪の長い女がこちらを見ているのことに気がついた。
さとみ「行くぞ。」
さとみ「後ろ見るな。」
館主は後ろを振り向く。
俺のしたいこと。言いたいことに気がついたのか賛同するように俺たちに着いて行った。
館主「そうですね、行きましょう…」
さとみ「ころん、2人の顔色どうだ?」
ころん「莉犬君やばい、マジで真っ青」
ころん「るぅと君は、莉犬君よりマシでは」
ころん「あるけど、顔色バカ悪い」
さとみ「OK」
さとみ「兄ちゃんの所まで走るぞ」
さとみ「館主さん、頼みます」
館主「着いてきてください!!」
ころん「なーくーん!!!!」
ななもり「ころちゃん!!皆!!」
ななもり「早く2人のこと見せて!!」
医者「こんばんは」
さとみ「俺の後ろとジェルの後ろにいる」
ななもり「了解」
ななもり「うわぁ、すごい顔色…」
莉犬「ゲホッゴホッ…ポロポロ」
ななもり「莉犬くん!寝てていいから、、」
医者「チアノーゼか…」
ころん「チアノーゼ?」
さとみ「唇とか爪が紫色になることだ」
ころん「ほぇ」
医者「聴診器当てますね…」
医者「薬あります?」
さとみ「はい」
医者「ありがとう」
医者「寝かすと辛いと思いますから、」
医者「前かがみにしてあげてください」
医者「ステロイドも打ったので」
医者「とりあえず呼吸はこれで大丈夫かと…」
医者「次の子お願いします」
さとみ「こいつです」
医者「はい、」
医者「うーん、骨折はなさそうですね…」
医者「怪我してるとこに絆創膏貼って下さい」
医者「その間、さっきの子見るので」
ななもり「わかりました」
ななもり「3人とも貼るの手伝って!」
ジェル「もちろん!」
医者「この子アレルギーありますか?」
ななもり「ほこり、花粉以外特には…?」
医者「了解です」
医者「…」
医者「るぅとくん、君、莉犬くんに何した?」
るぅと「へ、?」
医者「何したの?」
るぅと「首をッ…締めましたッ…ポロポロ 」
さとみ「おいッ…てめッ…医者が聞くことじッ」
医者「そうじゃなくって」
医者「他になんかしましたよね?」
医者「薬、あげませんでしたか?」
るぅと「いつも持ち歩いてるサルタノールを」
医者「吸入したんですね?」
るぅと「はいッ…」
るぅと「何分か置きにもやって…ッ」
るぅと「でもッ…一向に良くならなくってッ」
医者「それで良かったんですよ」
医者「るぅとくん」
るぅと「良くないですよ…ポロポロ」
るぅと「何がッ何がいいんですかッ…ポロポロ」
るぅと「僕は莉犬に迷惑しかかけてないッ…」
医者「それは、違うと思いますよ」
医者「ひとりじゃない、君がいたんです」
医者「るぅとくん」
医者「君のおかげで莉犬くん生きてるんです」
医者「サルタノールあげてくれたから、」
医者「彼、生きてるんです」
るぅと「そんなッ…ポロポロ」
医者「本当ですよ」
医者「少し遅かったら死んでたかもです笑」
ジェル「不謹慎すぎん?笑」
医者「すみません笑」
医者「でも、こんなことしてる暇ないですよ」
医者「病院には電話かけました?」
ななもり「あいにく土砂降りで…」
医者「そうですか…」
医者「力は尽くします」
医者「もう少しで3名ほど看護師が来ます」
医者「安心してください」
ななもり「ありがとうございます…ポロポロ」
るぅと「莉犬、大丈夫なの、?」
ななもり「大丈夫だよ…ポロポロ」
ななもり「今はるぅとくんも俺と寝よう?」
るぅと「こくっ、ポロポロ」
ななもり「じゃあ、俺達は…」
医者「莉犬君のことも見てあげたいですよね」
ななもり「出来れば…」
医者「そしたら、部屋入っても?」
ななもり「もちろん!」
医者「それじゃあ、莉犬君も一緒に」
医者「寝ましょうか…」
ジェル「こっちやで!部屋」
医者「わかりました」
さとみ「莉犬、もう大丈夫だからなぁ…」
さとみ「頑張ったなぁ、」
ころんver
僕が見たさとみくんはいつもよりも優しくて、「お兄ちゃんなんだ。」そう思えた。
お兄ちゃんは無愛想だ。
感情は顔に出にくい方である。
僕たちは兄弟だから何となくわかる。
でも、それでも、分からないことが沢山あるんだ。
ころん「莉犬くん大丈夫なの?」
さとみ「なんもなければな…」
ころん「なんかあったら、?」
さとみ「さぁ、」
お兄ちゃんは、曖昧な返事しかしない。
絶対にそう。と100%そうなるものじゃないと断言しない。
本当はそれは、お兄ちゃんなりの優しさなのかもしれない。
これは言ってはいけない言葉。
これは言った方がいい言葉。
きっと、知らず知らずのうちに判断して話してくれているのだろう。
さとみver
ななもり「部屋、ここです」
医者「ありがとう」
医者「上がらせてもらうね」
ななもり「はい、」
医者「莉犬くんのベッドはどこかな」
ななもり「ここです、!」
医者「ここにしてもいい?」
ななもり「もちろん!」
医者「ありがとう」
さとみ「よいしよっと、」
医者「さとみくんもありがとう」
さとみ「いえ、全然です…」
医者「加湿器とか準備するからお風呂とか」
医者「その他ものもの済まして来てください」
ななもり「ありがとうございます」
ななもり「ほら、行くよ」
ジェル「俺、行かへん」
ななもり「ちょ、ジェルくん、!」
ジェル「俺、莉犬のこと待ってるんやっ」
ジェル「1人2なんてさせんっ」
ななもり「そうだよね、」
ころん「お風呂入りたい…!」
さとみ「行こうか」
ななもり「俺も行くね」
ななもり「ジェルくん頼んだ!」
ジェル「任せときっ!」
この前までは中学生だったジェルも、少しは大人に近づいていたようだ。
莉犬。お願いだ。
今、お前のそばにいれるのはジェルだけだ。
その間に急変なんて絶対に死んでもすんなよ。
そんなことしたら許さねぇから。
せめて、タヒぬなら…
俺たちがいる時にしてくれ…。
絶対に
コメント
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やっぱ、大人組流石だなぁ。安心するって言うか、、、 続き待ってます!!!
莉犬くん大丈夫かなぁ 早く目が覚めますよーに! 続きも楽しみです!✨