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ケイシとリーシの結婚から五年後、長兄セイカが誕生した。
さらにその五年後、次男ユイが生まれ、城には笑い声と温もりが満ちていた。
この十年間、各国の武将たちが幾度となくリーシをさらおうと試みたが、ことごとくケイシの軍勢によって阻まれ、リーシは常に安全であった。
結婚から十年が経ち、二人の子をもうけた今も、リーシの美貌は衰えるどころか、かえって恐ろしいほどに輝きを増していた。
そしてケイシのリーシへの愛も、変わらぬどころか、彼女がそばにいなければ生きていけないほど深まっていた。
「父様ー、父様ー!」
息を切らせながら長兄セイカが駆け寄る。
「どうした?」
「城下の者たちが……母様は化け物だって言ってました!母様は……化け物ですか?」
利発な子セイカの瞳は、純真な好奇心で輝いている。
ケイシは優しく笑い、肩に手を置いた。
「ハハッ!それはな……お前の母様があまりにも美しすぎるがゆえに、恐れ慄いた者たちが言ったことだ。要するに、お前の母様はカンレイ一の美女ということだ!どうだ、嬉しいだろ?」
セイカは父とそっくりな瞳を潤ませて頷く。
「はい!父様!母様ほど美しい人は、この世に他にいません!」
ケイシは笑みを浮かべながらセイカを肩車し、城の庭を歩いた。
その先には、まだ小さなユイを抱くリーシがいた。
その瞬間、家族四人は、かけがえのない幸福の中に包まれていた。一番、幸せな時だった。
だが、その数日後、ケイシは緊急の戦に赴くことになる。
この時、城で何が起こるか、誰もまだ知らなかった。