テラーノベル
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なっちゃん
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『彼等が死ぬか。私が死ぬか。』
〜Will you continue to die every day
or will you face Tomorrow?〜
※死ネタです。苦手な方は🔙お願いします。
ベリ主、ロノ主。それぞれの視点でお楽しみ下さい。
Day.8『ルカス・トンプシー』
この苦しみを消せる特効薬があるのなら。是非飲んでみたい。だけどそんなものその場しのぎの痛み止めにしかならない。薬は摂取すれば良薬。多量に摂ればそれはもはや毒薬。
○月✕日 天気のいい裏山を1人歩いていた。
『どうしてなの…私は死んだはず。
なのになんで、戻ってるの。』
(…この死のループは私が死んだら終わるはずなのに。なんで、なんで、なんでなんでなんで…っ。)
これ以上私を苦しめるのはやめて。
もう…楽にさせてよ。
『主様?』
『……ルカス?』
『こんにちは。こんな所で一人でお散歩ですか?私にを声をかけてくださればいいのに。』
ルカスが私の前に現れる。
『っ…。』
ルカスに話せば信じてくれるだろうか。
ルカスは私の話を信じてくれるだろうか。
『…ルカス。私の話を聞いてくれる?』
『もちろん。主様の話ならいくらでも。』
『……。』
一か八か。貴方に賭けてみたい。この話を
荒唐無稽な話を貴方に聞いて欲しいの。
『ルカス。私はね、今日を過ごすのが初めてじゃないの。』
『…!』
『今日で8回目の今日を過ごしてるの。1日目の今日はベリアンが私を庇って死に…2日目はロノ、その次はバスティンって、みんなが私を庇って死んでいくの。そして、昨日私は自殺したはずなの。この繰り返しのループが嫌になって。それなのに、また8日目の今日を過ごしてるの。』
『……。』
ルカスは黙って私の話を聞く。
その顔がどんなことを考えてるのか私には分からない。
『そして、今日は貴方が私を庇って死ぬの。
でも、私はもう嫌なの。執事のみんなが死ぬのは。』
『…それはつまり、私に主様を庇わずみすみす貴方が死ぬのを見届けろ。と?』
『……辛いのは私も同じなの。これ以上貴方達執事が死ぬのは嫌なの。だからここで終わりにしたいの。どうして繰り返してるのかは私にも分からない。だけど、ひとつ分かるのは…』
『執事の死がこの繰り返しのトリガー。ですか?』
『……え?』
どうして…?なんでそれを知ってるの?いや、
私の憶測だ。私は繰り返しと言ったからルカスもそう言っただけ。頭のいい貴方のこと。
きっと何か考えがある。貴方に隠し事は通じない。
『……主様。その話を信じた上で、話をします。』
『…信じてくれるの?』
『はい。私は主様の執事ですよ。』
貼り付けたような笑みを彼は私にする。
あぁ…やっぱり。彼はどこまでも執事という生き物だ。主様だから。主様、主様主様主様……。私が『主様』だから信じてしまう。
苦しいな。こんな話本来なら信じてくれないだろうに。私が主様ではなく、普通の人間だったら、戯言だと言われてしまうのに。私が貴方の…主だから信じてくれるのか。
『我々執事が主様を守るのは当然です。
貴方が何を望もうと…我々は貴方の代わりに死ねること。誇りに思います。』
『っ……。』
胸が、痛い。針を刺されたように。
その時、嫌な音が耳を貫いた。
ヴーヴーヴーヴー
『…天使の、警報…』
『…この天使の襲撃が原因で私は命を落とすのですね。』
『……!』
しまった。声に出ていた。
『それならなおさら貴方を守って死ねるなら執事の冥利に着きますよ。』
『ルカス、貴方……。』
ルカスはニコッと微笑む。
『さようなら。主様。』
ルカスは私を裏山において走って街へ向かう。
『っ、嫌、ルカス―――!!』
私はルカスの後を追いかける。
違う。違う、違う―――!貴方にそんなことを
言わせたくて話したんじゃない。信じて欲しくて話したんじゃない!ただ、私は―――
死んで欲しくない―――ただ、それだけだったのに―――。
『はぁ、はぁ……』
既にそこは見るに堪えない惨劇の後。
辺りは天使に襲われ滅茶苦茶。だけど、私にはそんなことどうでもよかった。目の前に血を流して倒れてる執事がいるから。
『…る、かす、ルカス…。』
大鎌を砕かれ、地面に伏すルカスの亡骸を抱き締める。
『――。』
『っ…。なんで、なんで、なんでなんでなんで…!!悪魔の力を解放せず戦ったの…せめて、それくらいはさせて欲しかった。私を庇わなくていい…だから、死ぬのだけは、やめて欲しかったのに…っ!!』
ポタっとルカスの頬に雫が落ちた。
コツコツ…。
『……主様。貴方にとって酷なことをさせていますね。私は執事失格です。それでも…貴方を失ったあの苦しみをまた…私達は繰り返したくないのです。主様――。』
次回
Day.9『ナック・シュタイン』
コメント
3件
そっかそうだよね 勘違いしちゃったのかな…こんな感じ?⬇ 主 あなたは今日死ぬ、私はもう苦しみたくない 私の目の前で死ぬところを見せないで みたいな…ルカス… いつも神作ありがとうございます!
ああ、もう…胸がぎゅっと締め付けられる話だったよ。ルカスが主様の言葉を「信じる」って言った瞬間、ああ、この執事は何もかも承知の上で、それでも主の望みより自分の責務を選んだんだなって分かってしまった。走って街へ向かう背中。「さようなら」の微笑み…あれをされるくらいなら、私が何て言えば止められたんだろうって、もどかしくてたまらない。駄目だと分かっていても、今回はどうにか違う結末を期待してしまう。次はベリアン視点? もう心の準備ができてないよ…。