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「何だこのでけぇ足跡…」
「動物? 人間なら巨人サイズだぞ」
「っ、クールブラザーズ! 忘れてた、ナミたちがあぶねえ!」
俺が叫ぶと同時に、俺とルフィが走り出す。
急いで先ほどまでいた場所に戻れば、爆炎が上がっていた。
「なんだ? でけえのがいるぞ。あれがクールブラザーズか?」
「そうだ。名前があったはずだが、どっちがどっちかは俺も知らねえしどうでもいい!」
「お前ら、仲間に手出してねえだろうな!」
クールブラザーズが銃を放つが、ルフィには効かない。すかさず次の攻撃を仕掛けるのだが、その白い巨体は吹雪に飲み込まれる。
この雪山は奴らの庭のようなものだ。
「ルフィ~!!」
「無事か!?」
「ごめん! ナミが連れてかれちゃったよ!」
「えっ!」
「ナミが攫われた?」
「おれのせいだ。あいつら、めちゃくちゃデカかったのに、目の前に現れるまで気配すら掴めなくて……」
「ケンタウロスの次は獣人かよ。妙な連中ばかり出てきやがる」
「あいつらの存在を忘れていた俺も悪いんだ」
「今の奴ら茶ワニのこと助けに来たんじゃねえのか?」
「あいつらは殺しの命令しか聞かない。良くて生け捕りだ」
「味方のはずなのに…茶ひげはあんなに慕ってたのに…」
「マスターはそういう男だ」
俺は歯噛みした。
俺がもっとうまく立ち回れていれば……こんなことにはならなかったかもしれない。
「お前たち、子供ら頼むぞ!」
「俺も行く!」
「待てルフィ! ジェイデン!」
後ろからフランキー入りのチョッパーの声が聞こえたが、ルフィが立ち止まらないので俺も立ち止まらずにいたら、後ろからモンスターのチョッパーが現れた。
「「うわぁああああ!!??」」
俺とルフィは揃って声を上げた。
「なんでおれたちを狙うんだ!?」
「中身はフランキーだから、制御が上手くできてねえんじゃねえのか!?」
「ウワ~ッ!!」
「暴れるだけの奴はいらねーっつーの!!!」
そう言いながらクールブラザーズの方へ向かう。足跡もデカいから追跡は楽だ。あいつらの戦闘力も大したもんじゃないしな。
「あれ、足跡が消え…」
「バカお前突っ込むな!!」
俺の言葉は一足遅く、ルフィとチョッパー(フランキー)が崖を落ちていく。ルフィだから大丈夫だとは思うが……。
ひとまず俺はナミ入りのフランキーを助けるか。
「ナミさん」
「ジェイデン!」
「助けに来た。大人しくしててくれよ。いつものナミさんなら抱えて運ぶのも簡単だけど、フランキーの体じゃそうはいかねえからさ」
「わかっ、あぁっ! 危ない! 氷の山の頂上が! ルフィ! フランキー! 上、上!」
暴走状態のフランキーだったが、氷山の頂上部分をクールブラザーズの片割れに投げつけてひとまず1人はダウン。だが別に暴走状態が解けたわけではなく、たまたまだったようだ。
「俺たちは運がいいんだか悪いんだか……ひとまずこの鎖斬って…」
烏融を抜こうとした時、もう片方のクールブラザーズの片割れが俺ごとフランキーを鷲掴んで逃げようとする。
「やべっ、逃げれねえ。どんだけ馬鹿力なんだテメェ!!」
俺とナミを掴んだまま、どんどん雪山を縫うようにするすると進んでいく。
というかこいつ、俺ごと掴んでるの気づいてないだろ。フランキーの体でかいしな。わからんでもない。
山を登り終えると、ローがいた。
「おお! 居候のトラファルガー・ローか。いいところで会った。今麦わらのルフィがここに……」
「ROOM」
ローの青いサークルに包まれたと思ったら、クールブラザーズのの片割れの体が上半身と下半身がさよなら状態に。
自然と手の力が抜け、俺とナミが落ちる。下が雪で助かった。
「大丈夫か?」
「痛くはないけどびっくりした…」
「今腕の鎖を斬るからな」
俺は刀を抜いて、ナミの腕の拘束具を切った。
「てめえ! なんのつもりだ!?」
クールブラザーズの片割れが叫ぶと、ローは淡々と言う。
「あいつに手を出すことは許さねえ、知ってるはずだが」
「あぁ? 鉄人フランキーは麦わらの一味で生け捕り、お前には関係のない奴だろう!?」
「そっちじゃねえ」
「ああ!?」
ローはわざわざその言葉に答えてやるつもりはないらしく、クールブラザーズの片割れ体に手の親指を押し付けるようにして触れる。
「カウンターショック」
スパーク音が聞こえ、クールブラザーズの片割れは倒れた。
「ロー!」
「ジェディ、怪我は」
「してない」
「ありがとう、じゃない! あんた、私の体返してよ!」
「ナミー!」
「ルフィ!」
ルフィが俺たちと合流する。ルフィはローを見るなり、表情を明るくさせた。
「トラ男、お前助けてくれたのか?」
「…少し考えてな。お前に話があって来た。麦わら屋」
そう言って、ローはルフィに話し始める。
「お前らは偶然ここへ来たんだろうが、この島には新世界をひっかき合わせるほどのある重要なカギが眠ってる。新世界で生き残る手段は2つ。四皇の傘下に入るか、挑み続けるかだ。誰かの下につきてえってタマじゃねえよな? お前」
「ああ。おれは船長がいい」
「だったら、ウチと同盟を結べ」
「えっ?」
「同盟?」
「おれとお前が組めばやれるかもしれねえ。四皇を1人、引きずり下ろす策がある」
ローの話を聞いたルフィとナミはローを見つめ、一瞬黙り込む。次に口を開いたのはナミだ。
「同盟ですって? あんたたちと私たちが組めば、四皇の誰かを倒せるの? バカバカしい。何が狙いか知らないけど、ダメよルフィ。こんな奴の口車に乗っちゃ」
「いきなり四皇を倒せると言ったわけじゃない。順を追って作戦を勧めれば、そのチャンスを見いだせるという話だ。どうする? 麦わら屋」
「…その四皇って誰のことだ?」
「あっ、ちょっとルフィ! 何興味出してんのよ? いくらジェイデンの友達でも、さすがに信用できないわ!」
「そいつの名は――」
ナミの言葉を無視し、ローは2人に四皇の内の1人の名前を教えた。その名前を聞いたるフィアは口角を上げる。
「よし、やろう」
「えっ? ええ~っ!?」