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「…あぁ」


いつだって分岐点となった古びた廃倉庫。

目の前に広がる惨劇。

足元に落ちた魔導書と硝煙が立ち上る銃口は、俺の罪を示している。


違う。

こんなはずじゃなかったんだ。

ただ、幻覚を消そうと思っただけで。

膝から崩れ落ち、ただただ絶望が脳を、体を、心を支配する。

止め処なく涙が流れ落ちる。

子供みたいに泣き喚いたところで、この現実からは抜け出すことはできない。


「ああ、あ、あ、あああぁぁぁ…!!!!」


俺の絶望は、狂気として俺の精神こころを蝕む。

これで何度目だ。

これで何度、彼奴らは死んだ?


「…俺が、もう一度…」


もう一度やり直せば、彼らは救われる。

今度こそ。

今度こそ、やり直すんだ。

俺が、お前らを、絶対に救ってあげるから。

絶望と狂気に蝕まれた俺の思考は最早、正気まともではいられなかった。

もう、考えるのも嫌になってしまった。

血の海に沈む彼らを救うように両手を重ねて、呪文を唱える。


大丈夫。

今度こそは上手くいくはずなんだから。

そんな思いを抱えて、詠唱は続く。

段々と視界は歪み、そして視界はブラックアウトした。


気が付いたら、俺は屋上にいた。


「…」


ここから飛び降りたら、俺は楽になるのだろうか。


「…帰ろ」


意味のないことをしても、時間の無駄だ。

早く帰らなきゃ。

…ところで、俺は何をしていたんだっけ。


「…?なんだっけ…?」


全く思い出せない。

なんで、こんな苦しいのだろうか。

涙が不意に零れ落ちる。

なんで、俺、泣いてる…?


まぁ、いいか。

早く、帰らなきゃ。


そうして俺は、その場を後にする。


大事なことを狂気に蝕まれ、忘れてしまったことに気づかぬまま。

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