はいロマ注意報一丁入りましたー!
(夜。とある古い長屋。(まあ彩音の家とでも思っててください)雨の音。薄暗い部屋の中で、銀時が布団の隣に座っている)
彩音「……ん、んぅ……」
(額に汗。銀時が冷たい布で拭う)
銀時「おいおい、まだ寝とけよ。そんな顔して外出りゃ、鬼も引き返すぞ。」
(彩音、かすれた声で)
彩音「……なんで、ここに……」
銀時「“なんで”じゃねぇだろ。誰が放っとくか、バカ。」
(銀時が溜息をついて、彩音の髪を整える)
銀時「お前がいなきゃ、オレら全員地面の下だったんだ。……命の借りぐらい、少しは返させろよ。」
(彩音が微笑む。小さく、弱々しく)
彩音「……ありがと。……でも、アンタ、寝てないでしょ。」
銀時「寝たら夢見そうでな。……また、お前が血だらけで倒れる夢とか。」
(沈黙。雨音だけ)
彩音「……銀時。」
銀時「ん。」
彩音「……そんな顔、似合わねーよ。」
銀時「……へぇ。心配ぐらいさせろよ。人間だぞ、こっちは。」
(彩音が微笑んで目を閉じる)
彩音「……そういうとこ、好きかも。」
銀時「……は?」
彩音「……聞こえなかったなら、それでいい……おやすみ……」
(銀時、固まる)
銀時「……おい。……聞こえたわ、バカ。」
(照れ隠しに頭をかく)
銀時「……おやすみ。」
(外の雨が止む。夜明けの気配)
(翌朝・万事屋)
神楽「銀ちゃん昨日も帰ってこなかったアル!」
新八「絶対女絡みだろ!行こう神楽ちゃん、尾行するぞ!」
(エリザベスが“浮気調査開始”と書いた札を出す)
桂「よし、私も協力しよう。」
新八「桂さん⁉︎なんで⁉︎」
桂「“浮気”は“攘夷”に通ずる。銀時を更生させねばならん。」
(尾行開始)
神楽「しっ、静かに!バレるアルよ!」
新八「ってうわッ!?」
(曲がり角の向こう。銀時が古い長屋から出てきて、買い出し袋を持ってる)
新八「……ま、まじで誰かの家じゃねぇか!」
神楽「浮気確定アル!!」
(銀時、ふと空を見上げて)
銀時「……もう少しで治りそうだな。」
(袋の中には薬草と粥の材料)
新八「……? 薬……?」
神楽「……なんか、違うアル?」
(その瞬間、窓から微かに彩音の声)
彩音「銀時……気をつけて……」
神楽「……え、あの声……彩音アル?」
新八「えっ!? まさか……!」
(二人、真っ青になって顔を見合わせる)
神楽「浮気どころか看病アル‼︎」
新八「めっちゃいい人じゃん……!」
(桂)「……む、これは攘夷の精神。愛と忠義の融合……!!」
神楽「黙れヅラ!」
桂「ヅラじゃない!桂だ!」
(再び長屋の中。銀時が戻ってくる)
彩音「……外、寒くなってきたね。」
銀時「あぁ。でも、お前の熱はもう落ち着いた。……ッたく、人助けるのも命懸けとか、割に合わねぇ職業だな。」
彩音「……でも、あんたが生きててよかった。」
銀時「……お互い様だろ。」
(沈黙。ふと、銀時が手を伸ばして彩音の手に自分の手を重ねる)
銀時「……もう無茶すんな。これ以上、オレの心臓を止めさせんな。」
彩音「……ふッ、わぁったよ。」
(外では神楽たちが窓の外でそっと見守ってる)
神楽「……なんか、見ちゃいけないもん見た気がするアル。」
新八「完全に恋人未満の空気ですね……!」
桂「美しい……攘夷の風だ……」
エリザベス「(“お前は黙れ”の札)」
桂は何をしに来たんでしょうね()







