⛄ BL
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最近、翔太くんの仕事が忙しい。
ドラマもあって、最近までライブもあって、それ以外にもグループの仕事や個人の仕事もある。ダンスのレッスン、歌のボイトレ等も。
俺も他のメンバーも忙しいけど、翔太くんは本当に凄い。
「翔太くん、疲れてるでしょ」
「何か悩みあったら聞くよ」
一応気にかけてはいるけど、気を遣ってくれているのか「大丈夫」とキッパリ断られてしまう。
ここまで俺が翔太くんを気にかける理由、それは俺と翔太の関係性にある。
カメラの前ではふざけて、ありもしないキャラ付けて自分をキャラ付けして、グループでのパフォーマンスではバチバチにかっこよくて。
でも、その裏では沢山努力して、疲れてるはずなのに自分は二の次にして。
そんな翔太くんがかっこよくて、俺は好きになってしまった。
そして、翔太くんも俺が好きらしく、俺らは付き合うことに。
簡単に言えば、恋人っていうこと。
「なあ、めめ」
翔太くんは、普段は「目黒」とか言うけど、2人きりになると「めめ」って言ってくれる。
普段かっこいい人がこんなギャップあると、もっと惚れちゃうよね。
「どうしたの?」
ベッドにて、寝ようと準備をしていたところ。
正直眠くは無いけど、翔太くんが俺がいないと寝れないって言うし、疲れてるだろうし、合わせて寝ている。
「今日さ……しない?」
「最近忙しくて出来てないじゃん、俺溜まってて…」
言われてみれば、確かに夜の頻度は以前と変わってだいぶ減った。
俺も翔太くんもお互い忙しいのわかってたから誘いにくかったし、溜まってるのもそうおかしくはないだろう。
「でも翔太くん疲れてるでしょ」
「明日も朝から仕事なんだから、休みの日にしよう。」
「俺もしたくない訳じゃないけど、今じゃなくない?」
ごめんね、翔太くんの為にはこう言うしかないの。
きっと貴方は自分を犠牲にするから。
そっかとだけ言って布団に潜り込んでいった姿を見ると、少し申し訳ない。
少しぐらいすればよかったかな?とかも思うけど、翔太くんは少しだけを聞けず、全部やってしまうタイプ。
こうするしかなかった。
💙
恋人が構ってくれないのは、いわゆる倦怠期ってやつなのだろうか。
何をお願いしても、「忙しいでしょ」「また今度ね」と断られてしまう。
俺は正直、全然寝れていない。
それは、恋人が構ってくれないから。欲が溜まっているから。
本人はこれで俺が休まるんだしと言うけど、俺はそれのせいで寝不足。本末転倒だ。
今日もそう。
寝る前に誘ったら、「疲れてるでしょ。休みの日にしよう。今じゃなくない?」って、きっぱり断られた。
そういう事じゃないのにな。
「…なあめめ、お前勘違いしてない?」
「え、なにが?」
「というか寝てなかったの?」
寝れるわけないだろ。って、言おうとしたけど、言う余裕もない。
「俺、最近寝不足なんだよ」
「そうなの?」
「なら尚更寝るべきじゃ…」
「違うんだよ」
「へ?」
俺は、溜まっていたものを放出した。
って、決してそういう意味では無い。
心に秘めていた言葉を放出しただけ。
「俺が寝れていないのはお前が構ってくれないから」と、全て。
「えっと、それは…?」
「俺の疲れが取れないのは、寝不足だからじゃない」
「お前と出来るなら別に寝不足だっていい」
「けど、お前と出来ずに欲が溜まって、寝不足になったら意味無いだろ」
そう伝えたら、顔を赤らめて布団に潜っていってしまった。
「まあ、お前がしたくないってなら別にいいけど」
「俺はこういう感じだから、気が向いたら…」
「お、俺もっ、」
「ん?」
「し、したい……翔太くんと、俺…」
END
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