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【sho side】
今日は1日が長かった。
この家に引き取られて約半日。
この家の人は僕に何もしなかった。
家に入ると1番最初に大人達の自己紹介が始まった。
この家には既に7人が住んでいるらしい。
僕を迎えに来てくれたrbrさんとtnさん。
車の中で僕の左右にいたshpさんとciさん。
家に入って1番最初に話しかけてくれたutさん。
家の案内をしてくれたemさんとzmさん。
そして僕が8人目らしい。
全員血縁関係とかはないらしい。
血縁関係もなく、一緒に住んでいるのかは不思議だが聞けない。
全員、僕が全然喋らないのを見て、困惑していた。
迷惑かけてるんだろうな…。
僕の自室だと言われた部屋の端っこで丸まる。
リビングには行けない。大人たちがいるから。
何が原因で怒り出すか分からないから、信用なんて出来ない。
いつ追い出されるかも分からない。
でも、とりあえず今は何もされなかった。
コンコンと扉がノックされる。
ut「ご飯出来たんやけど…下降りてこれる?」
夜ご飯……
行きたくないが、行かないときっと怒られる。
扉を開けると、utさんが立っていた。
ut「今日の夜ご飯はすき焼きやで~」
「shoちゃんがこの家にきたお祝いな、!」
僕を見て嬉しそうに言う。
…ん?sho「ちゃん」?
utさんを見ると、「あ、もしかして嫌やった?」と慌てている。
まぁ、呼び方とかどうでもいい。
僕はスルーして階段を降りる。
後ろからutさんが着いてくる。
しっかり階段の手すりを持つ。
後ろに立たれてる以上、何時突き飛ばされるか分からない。
しかし、突き飛ばすなどの事はされず、無事1階まで降りることが出来た。
初日だからきっとやらないんだな。
リビングに行くと僕とutさん以外は全員椅子に座っていて、僕らを待っているみたいだった。
rbr「良かったらこっち座り~」
rbrさんに手招きされる。
rbrさんの隣に座ると、emさんにコップを渡される。
em「ジュースどれがいいですか?色々ありますよ~」
そう言われ、ペットボトルを色々見せられるが、どれが良いとかはない。
sho「…なんでもいい」
em「ぇ、、好きなの選んでええんやで、?」
sho「何でもいい。」
何が好きとかもないし、何より自分の欲望は言ってはいけないと前の家で学んだ。
自分の欲望は我儘だ。
言ったら周りに迷惑をかける。周りを不快にさせる。
そう思い、下を向く。
何となく大人たちの表情が変わる気配がした気がした。
em「…そうか、」
emさんは僕のコップにカルピ〇を注ぐ。
tn「…全員、飲み物はわたったかー?」
ci「うん!全員あるで〜!」
tn「じゃあ…」
と大人達はコップを上にあげる。
rbr「ほら、shoくんも!」
rbrさんに言われ、僕も渋々上にあげる。
zm「shoの入居を歓迎して!」
それが合図かのようにみんな、飲み物を飲み始める。
そして、ご飯を食べ始めた。
僕は何を食べたらいいのか分からず、料理には手を付けずにいた。
rbr「…何か食べたいもんある?取ったるよ」
sho「……なんでもいい」
答えないと怒られそうなので、とりあえず答える。
rbrさんは「そっか」と言って一通りの料理を僕のお皿の上にのせた。