明那side
わかってしまった
最近ふわっちの元気がなかった理由を
いじめだった
あんなことをふわっちは日常的にやられていたのか
俺がふわっちを見つけて
声をかけた時
ふわっちは
何かに怯えているような
何かに絶望をしたような
そんな顔をしてた
どうして、どうしてふわっちがいじめられるんだ
あんなに心優しくて、かっこいい男なのに
きっと何か理由があるはず
探らなきゃ
知らなきゃ
ふわっち、俺が助けるからね
不破side
目を覚ますと保健室のベッドに横たわっていた
あぁそうだ、俺気絶したんだ
(そうだ、明那は?)
あたりを見渡しても明那の姿はない
よく見ると机の上に紙が置いてある。
そこには一言だけ
「気持ち悪い」
と書かれていた
…筆記が、明那と同じだ
まさか。いや違うはず、違う…よね
そうは思いつつも嫌な考えが頭をめぐる
明那が、書いたの、?
俺のこと嫌いになってしまったの?
あぁもう
終わったんだ何もかも
明那にバレた
惨めな姿を見られてしまった
気持ち悪い姿をみせてしまった
軽蔑されたかな、気持ち悪いって思われた?
弱いとか情けないって思われたのかな
俺は
きっと明那に嫌われた
「はっ、はぁーフッ、ッハッっ」
呼吸が荒くなる
嫌だ、嫌いにならないで。
明那だけが支えで、俺の生きる意味なんだよ
嫌だ、嫌だよ…
離れないで、いかないで
そんなことされたら
俺はもう生きていけない、
次の日朝
ぼとぼと学校へ向かっていると
「ふわっちー」
後ろから明那の声が聞こえた
俺は咄嗟に走り出してしまった
怖い、怖い。なんて言われるのかな
もう二度と会わないとか?軽蔑したとか?
気持ち悪い、なんて直接言われたら
俺はきっと壊れてしまう
涙を浮かべながら、明那に追い付かれないよう
全速力で逃げ出した
「へ?!ふわっち?」
明那がびっくりしている
ごめん、ごめん明那
でもいま俺は
明那とは話せない
明那side
ふわっちに声をかけたら逃げられてしまった
昨日のことのせいかな…
見られたことがやだったのかな
傷つけちゃったのかな
考えをぐるぐる巡らせていると
小声で話している生徒の声が聞こえた
「今の逃げっぷりみた?w」
「ガチ面白いw」
「昨日偽造して手紙書いた甲斐があったんじゃない?」
「これでやっと離れてくれるねー」
逃げっぷりってふわっちのこと?
偽造ってなんだ?
もしかしてあいつらのせいか?
…話を聞いてみよう
俺が小声で話している生徒に近づこうとしてあと一歩のところで止まった
やめておこう
勘違いだったらふわっちの評判を変に下げてしまうかもしれない
それに
もし、もしもふわっちを苦しめているのがあの人たちなら
俺は
まともに会話なんかできないから
コメント
1件
そうだ!明那!話すな!あんなカスピーと!あっ、規制音が仕事しない??