テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
第10話〖語り合う前に拳で…〗
第1層・時計区画近傍。
メニの秘密基地〖第1〗。
警戒アラートが、
低く断続的に鳴っていた。
メニ〗
……ここ、
放棄した方が良さそうだな。
デュナ〗
同感。
デュナは画面を切り替え、
周囲の監視映像を高速で確認する。
デュナ〗
外部アクセスが増えてる。
しかも公式ルートじゃない。
メニ〗
つまり?
デュナ〗
誰かが、俺たちの居場所を売った。
一瞬の沈黙。
メニ〗
裏金政治、
いきなり本気出してきたな。
デュナ〗
デストロイド脱獄。
時計区画。
そしてこのタイミング。
偶然で片付けるには、
出来すぎている。
メニは、
装甲ラックに手を伸ばす。
メニ〗
話し合いで済む相手じゃないか。
デュナ〗
うん。
向こうは最初から
回収か排除の二択だ。
メニ〗
だったら――
メニは、
拳を軽く握る。
メニ〗
語り合う前に、
拳で分からせるしかない。
デュナ〗
久しぶりだね、その顔。
メニ〗
悪い?
デュナ〗
いや。
デュナは、
カメラをオフにした。
デュナ〗
一番信用できる。
基地の壁がスライドし、
退避用通路が開く。
外では、
重い足音が近づいていた。
メニ〗
行こうか。
デュナ〗
うん。
次にここへ来る時は――
勝った後だ。
二人の影が、
静かに通路の闇へと消えていく。
そして――
時計区画ではすでに、
新たな衝突の針が、
動き始めていた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!