テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
僕は見知らぬところに居た。
僕の周りには白く輝く宝石のようなものが沢山、天から降っていた。
セルヴェー「ここは…?」
すると聞きなれた声が聞こえた。
千慧「…主様」
セルヴェー「千慧さん!」
僕は千慧さんの所まで近づき、質問をした。
セルヴェー「千慧さん…ここってどこなの?」
千慧さんは答えた。
千慧「…簡単に言えば、ここは主様の精神世界です」
セルヴェー「精神世界…?」
千慧「はい、そして空から降っているのは過去の主様の残穢、言わば過去の力の結晶です」
セルヴェー「過去の…僕」
でも急だった。
どうして急に僕は精神世界に入ったのか。
千慧さんは言った。
千慧「安心して…セルヴェー君」
セルヴェー「っえ?」
千慧さんは自身の額と僕の額に触れ合って告げた。
千慧「私は必ず、責任もってあなたを戻すから…もう一度、やり直すから」
セルヴェー「それってどういう─────」
その瞬間。
『セルヴェー!! 』
僕の名前を呼ぶ声がした。
セルヴェー「……うぅ?」
僕はゆっくりと眼を開いた。
するとそこには風月くんがいた。
セルヴェー「ふう…げつ、くん?」
風月「!!! 」
すると風月くんは僕のことをめいいっぱい抱きしめた。
風月「良かった…無事で…」
セルヴェー「……僕は、大丈夫だけど」
すると部屋のどこからかふたつの声が聞こえた。
水月「俺と雪月もいるぞ…たく」
雪月「まあまあ…良いんじゃない、の?」
左へ視線をずらすと、水月くんと雪月さんがいた。
セルヴェー「2人とも…!」
ふたりは少し苦しそうに反応した。
水月「よぉ…セルヴェー」
雪月「良かった…無事で」
セルヴェー「ッ!!」
水月くんは至る所に包帯が巻かれていて、雪月さんは点滴が打たれていた。
セルヴェー「ふたり、とも」
僕は力を振り絞ってベッドから起き上がったが、
セルヴェー「ぐッ?!」
3人「セルヴェー!!」
僕は急に痛みが襲い、床に手をついて、吐血した。
セルヴェー「はぁ…はぁ…」
風月「無理すんなセルヴェー、こん中で一番重症なのはお前なんだから」
風月くんはそう言って僕の方を支え、ベッドへ戻した。
セルヴェー「でも…3人は…?」
3人は言った。
水月「確かに…俺も至る所ボロボロだけど、セルヴェー程じゃねえよ」
雪月「私も、少し…毒を食らっただけだからね 」
風月「俺はこん中だといちばん軽傷だな」
すると風月くんは言った。
風月「でもなセルヴェー、お前は誇っていいんだぜ?」
セルヴェー「え?」
僕は驚きを隠せなかった。
なんで僕は誇っていいのか。
水月「そうだな…セルヴェーは俺たちよりもオーラが少ないのに、【総裁】相手に勝ったんだ…」
雪月「私たちは…オーラが沢山あってこれだからね」
風月「かといって、お前を下に見ていた訳じゃない…本当にお前は凄いんだよ、セルヴェー」
セルヴェー「みんな…!」
僕はその言葉が嬉しくて、嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
こんな僕でも、人の役に立てるんだと、はっきりわかったから。
すると、ドアをノックする音が聞こえて、ドアが開く。
そして2人の人物が入ってくる。
「あ、みんな起きてる!良かったぁ…」
「そうだな、ひとまず安心だな」
すると水月くんは口を開く。
水月「お、親父!」
セルヴェー「おやじ?」
すると水月くんに親父と言われた人は答える。
「あー、君が噂の…セルヴェー、だったかな?」
セルヴェー「は、はい!」
彼は口を開き、自己紹介を始めた。
零月「改めて、俺の名前は鏡花零月という、よろしく頼む」
続いて女の人も自己紹介をする。
リファ「じゃあ私も、私はリファ・フィートン!よろしくね!」
僕はみんなのことを見渡したが、みんな呆然としていた。
僕は聞いた。
セルヴェー「なんでそんな呆然としてるの?」
水月くんは答える。
水月「あー…この2人、地球防衛連合軍の第4部隊隊長と副隊長なんだ」
セルヴェー「…え!?」
すると隊長と副隊長は笑った。
零月「まあ、無理もない。俺は水月の父であり、第4部隊の隊長だ」
リファ「私は第4部隊の副隊長なの、言う必要はないかもだけど、私たちは日本・中国支部を担当しているの!」
そんなすごい人が来てたなんて…
風月「でもどうして、あなた達がここに?」
零月さんは言った。
零月「…それは、近くで何者かが結界を作り、子供4人を誘拐したって知らせが来たからな」
リファ「それで、私たちはあなた達を救いに来たの、そしたら…」
ー5月23日ー
セルヴェー達が攫われて、1時間後…
リファ「…ここが、結界ですか」
リファは近くの人達に聞く。
「はい!そこで見たんです、子供4人がその空間の中に引きずり込まれるのを!!」
リファ「…零月隊長」
零月「…あぁ」
零月は近くの人達に結界に近づくなと警告をした後、リファと共に結界の中へ入る。
零月「…!」
リファ「これは…!」
そこには何も無かったが、地面がひび割れていた。
そしてリファはそこにあったオーラの残穢で【総裁】と僕ら4人だと判別した。
リファ「…この感じは、【終焉の72柱】の内の【総裁】4名、そこに少年少女が4名の計8名がこの中にいる」
零月「…しかも、1人は俺の息子だ」
リファ「な!?」
零月は顔を顰めて言った。
零月「…行くぞ、リファ」
リファ「はい!」
そしてふたりはくまなく結界内を探し回った。
すると1人の少女を見かけた。
リファ「あの子は!」
零月「…血が出ている、このままだと失血死だ」
2人はその少女の元まで駆け寄り、治療をしようとした時だった。
リファ「この子…毒に犯されてる?!」
零月「…不味いな、俺とリファは解毒できる技術がないからな」
リファ「とりあえず、傷を治しますね!」
零月「あぁ…もう大丈夫だ、安心しろ」
零月は目の前を向く。
するとそこには1人の死体があった。
零月はそれ確認する。
零月「!」
リファ「どうしたの?」
零月「この死体、【総裁】だ」
リファ「!!」
二人は驚いた顔をした。
そして2人は察する。
リファ「もしかして…」
零月「…この子が」
2人は地面に倒れている、雪月を見てそう思う。
そして2人は残りの3人を探し、異空間の入口まで4人を集めた。
零月「これで全員か…」
リファ「そうだね、にしてもこの子達、零月隊長の子や鳳月隊長の子供たちじゃないですか!誇り高いですね!」
リファは笑顔で零月に向かいそう告げた。
零月「…まあ、な」
零月は自身の息子が褒められ少し誇らしいと思った。
だがリファは疑問を抱く。
リファ「でもこの薄桃髪の子、誰なのかしら…」
零月は言う。
零月「さあな…この3人と一緒に巻き添えになったか、はたまた3人の友達か、だな」
リファ「でもこの子、オーラが少ないのに生き残れてるのは…」
零月「ああ、凄まじい才能の持ち主だな…」
そして零月とリファは4人を連れて結界を出た。
結界を出てすぐ、地球防衛連合軍が運営している日本支部の医務室へと4人を連れていった。
零月「…という感じだな」
リファ「セルヴェー君のことは、3人が先に起きたからそれでうちの子から聞いたってわけ!」
セルヴェー「そうなんですね…」
すると2人は頭を下げた。
風月「え、何をして…」
零月は言った。
零月「本来なら、日本支部を担当している俺らが討伐すべきはずなのに、君たちを危険に晒してしまったこと、本当に申し訳ないと思う」
リファ「それに、私たちが気づかなかったせいで君たちはきっと死んじゃうことだってあった。本当にごめんなさい…」
4人「…」
そして2人は頭を上げ、病室から出ようとした時だった。
水月「親父!」
水月くんは零月さんを引き止めた。
零月「なんだ…?」
水月「…また家に帰ってきてね、また修行、付き合ってよ」
少し恥ずかしそうに水月くんは言った。
すると零月さんはにっと笑って、
零月「おう!」
そう言って2人は病室から出た。
零月「…」
零月は病室を出たあとも笑顔を続けていた。
リファ「なんだか嬉しそうですね、隊長?」
零月「うるさいぞ…リファ」
ー5月30日ー
あれから1週間が経った。
リファ「みんな元気になってよかったよ!」
風月「色々ありがとうございます!」
雪月「本当に助かりました!」
水月「……」
水月は顔が曇っていた。
それについてセルヴェーは聞いた。
セルヴェー「水月くん、どうしたの?」
水月「…親父にまた会えなくなるのが嫌なだけさ」
風月「ファザコンがよ〜」
風月は肘で水月のことを突っついた。
水月「うっせえ、家族が好きで何が悪い」
雪月「まあまあ…」
セルヴェー「…」
セルヴェーは少し悲しそうな顔をした。
それに気づいた風月が言った。
風月「…なぁセルヴェー」
セルヴェー「な、なに?」
風月は曇りひとつない笑顔で言う。
風月「…家族としてよろしくな!」
セルヴェー「っ!!」
セルヴェーは涙がとめどなく溢れた。
家族を失ったセルヴェーにとって、その言葉はセルヴェーを救った。
水月「…ほんと、あいつってやつは」
雪月「でも、それが風月のいいとこだよね」
リファ「…ふふ」
風月はセルヴェーの肩に腕を回して言った。
風月「よーし!帰ったら修行だ!」
セルヴェー「…ははっ」
3人「おー!」
「…たく、役たたず共が」
1人の男は憤りを感じていた。
「弱いうちに倒せるチャンスを…まぁいい、こいつらを使う時が来たか」
男は立ち上がり、人が4人入ったカプセルを見つめた。
そして、目の前にあったボタンをひと押しし、水抜きされていった。
カプセルは開き、4人を排出した。
4人は立ち上がり、目を見開いた。
「…ようやく俺たちを目覚めさせたな、悪魔?」
紫髪の男が言うと、悪魔と言われた男は言う。
「あぁ、ここからは自由にしていい、お前らの言う厄災も好きにしていいさ」
「…そうか、お前ら、行くぞ」
すると4人はどこかへ行ってしまった。
「…期待してるぞ、古代の厄神共」
Go To The Next Season…
#マフィアパロ
コメント
1件
Leiさん、第10話、Season1最終回読み終わりました…! 回想シーンから一転、病室で風月くんたちと再会する描写、すごくあたたかくてじんわり来ました。風月くんが「家族としてよろしくな!」って言ったところ、セルヴェーが涙を流して…読んでるこっちも目が熱くなりました🥺 でも最後の「古代の厄神共」の伏線、一瞬でまた不穏になりましたね。Season2への期待がすごく膨らみます! セルヴェーを取り巻く関係性の優しさと、シリアスな展開のバランスが心地よかったです。完結、本当にお疲れ様でした🤍🌙