※ご本人様達に全く関係ございません。
※兄弟パロ
【sm side】
あまり学校は好きじゃない。
ただ人が多くて、うるさいだけの空間。
だから基本図書室にいる事が多い。
教室に入ると、全員が俺の方を見る。
俺は、これが苦手…。
そして、自分の席へと向かうと、落書きされている事に気が付く。
急いで、雑巾を持ってそれを拭いた。
5分休み。
俺はトイレに行った。
教室にずっといるのはしんどい。
だが、やはり毎授業ごとに図書室に行く事は出来ないので、教室にいるしかいない。
トイレで用を足し、出ようとした瞬間。
バシャァァンと音を立てて、上から水が降ってくる。
そして、トイレを出ていくのであろうクラスメイトの笑い声が聞こえる。
こんな事も日常茶飯事だ。
体操服持ってきた方が良かったなと思いながら、俺はトイレを出る。
静かに教室に行き、カバンを持って、保健室に行く。
保健室にいる先生に「早退します」とだけ言い、早退届けを持って学校を出た。
何かを察した人もいると思うが、俺は学校でいじめを受けている。
いや、あれをいじめと言うのかは分からないが、正直に言うと辛くて、こうやって学校に来ても早退する事が多い。
まぁ普段は学校に行く事も少ないのだが。
sm「クシュンッ……」
家に着き、部屋着に着替えているとくしゃみをしてしまった。
きっと、濡れたまま帰ったので、身体が冷えていたのだろう。
着替えを終えると、俺はリビングに行き、冷蔵庫の中を見る。
冷蔵庫の中には特に何もなかった。
sm「買い出しに行くか……」
俺の兄たちは皆、朝早く家を出て、夜遅くに帰ってくる。
その為、夜ご飯を作る事が俺のルーティンとなっていた。
両親はいない。
俺が生まれる1年前に両親は離婚したらしく、母親1人で兄5人を育てていたらしい。
しかし、俺を生んでからは、元々弱かった身体が悪化し、俺が2歳の時、亡くなった。
当時はまだ長男のkr兄も13歳という年だったので、金を稼ぐことはできなかったらしいのだが、高校に入った瞬間、バイトをするようになったらしい。
他の兄もそうだ。
皆、仕事やバイトをして、家庭を支えてくれている。
だから俺の記憶は全て兄たちとのものしかなかった。
正直、他の家庭を羨ましいと思う事もあった。
みんな、両親がいて、何かあったらかけつけてくれる。
しかし、俺にはそれがなかった。
幼稚園の送り迎えも、授業参観も、運動会なども全て兄がしてくれた。
一番近い年齢であるnkm兄たちとも8歳離れている俺を、兄たちは育ててくれているんだ。
そんな兄たちに、たかがいじめで迷惑をかける訳にはいかない。
そんな思いから俺は、兄たちに学校でのことを話せずにいた。
買い出しを終わらせ、家に帰る。
今日の夜ご飯は皆が食べやすい肉じゃがを作る事にした。
もちろん、味噌汁も一緒に作る。
午後5時。
ご飯を作り終え、風呂を沸かし、風呂に入る。
明日は学校に行きたくない…。
兄たちにどう言い訳しようか考える。
でも、学校での俺の様子を知らないkr兄はきっと、いつも通り弁当を作ってくれるだろう。
風呂から上がり、1人でご飯を食べる。
朝はあんなに騒がしくても、夜はとても静かだ。
静かな場所は好きだが、やはり家族とは一緒にいたいという気持ちが強くなる。
明日も頑張って、学校に行こう…。
暴力を振られる訳ではない。
ただ、無視をされて、水をかけられて、悪口などを言われるだけだ。
ご飯を食べ終えたら、洗濯物を取り込み、畳む。
これも全て俺のルーティン。
時計を見ると、時刻はもう夜の10時を指していた。
明日の授業の準備をし、自分の部屋へ戻る。
兄達はまだ帰って来なかった…。
コメント
2件
凄く好きです! 続きが楽しみです!
新しい作品ですね! 1話しか見てないのにワクワクしてますw 次回も楽しみに待ってます