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コメント
2件
凄く好きです! 続きが楽しみです!
新しい作品ですね! 1話しか見てないのにワクワクしてますw 次回も楽しみに待ってます
※ご本人様達に全く関係ございません。
※兄弟パロ
【sm side】
あまり学校は好きじゃない。
ただ人が多くて、うるさいだけの空間。
だから基本図書室にいる事が多い。
教室に入ると、全員が俺の方を見る。
俺は、これが苦手…。
そして、自分の席へと向かうと、落書きされている事に気が付く。
急いで、雑巾を持ってそれを拭いた。
5分休み。
俺はトイレに行った。
教室にずっといるのはしんどい。
だが、やはり毎授業ごとに図書室に行く事は出来ないので、教室にいるしかいない。
トイレで用を足し、出ようとした瞬間。
バシャァァンと音を立てて、上から水が降ってくる。
そして、トイレを出ていくのであろうクラスメイトの笑い声が聞こえる。
こんな事も日常茶飯事だ。
体操服持ってきた方が良かったなと思いながら、俺はトイレを出る。
静かに教室に行き、カバンを持って、保健室に行く。
保健室にいる先生に「早退します」とだけ言い、早退届けを持って学校を出た。
何かを察した人もいると思うが、俺は学校でいじめを受けている。
いや、あれをいじめと言うのかは分からないが、正直に言うと辛くて、こうやって学校に来ても早退する事が多い。
まぁ普段は学校に行く事も少ないのだが。
sm「クシュンッ……」
家に着き、部屋着に着替えているとくしゃみをしてしまった。
きっと、濡れたまま帰ったので、身体が冷えていたのだろう。
着替えを終えると、俺はリビングに行き、冷蔵庫の中を見る。
冷蔵庫の中には特に何もなかった。
sm「買い出しに行くか……」
俺の兄たちは皆、朝早く家を出て、夜遅くに帰ってくる。
その為、夜ご飯を作る事が俺のルーティンとなっていた。
両親はいない。
俺が生まれる1年前に両親は離婚したらしく、母親1人で兄5人を育てていたらしい。
しかし、俺を生んでからは、元々弱かった身体が悪化し、俺が2歳の時、亡くなった。
当時はまだ長男のkr兄も13歳という年だったので、金を稼ぐことはできなかったらしいのだが、高校に入った瞬間、バイトをするようになったらしい。
他の兄もそうだ。
皆、仕事やバイトをして、家庭を支えてくれている。
だから俺の記憶は全て兄たちとのものしかなかった。
正直、他の家庭を羨ましいと思う事もあった。
みんな、両親がいて、何かあったらかけつけてくれる。
しかし、俺にはそれがなかった。
幼稚園の送り迎えも、授業参観も、運動会なども全て兄がしてくれた。
一番近い年齢であるnkm兄たちとも8歳離れている俺を、兄たちは育ててくれているんだ。
そんな兄たちに、たかがいじめで迷惑をかける訳にはいかない。
そんな思いから俺は、兄たちに学校でのことを話せずにいた。
買い出しを終わらせ、家に帰る。
今日の夜ご飯は皆が食べやすい肉じゃがを作る事にした。
もちろん、味噌汁も一緒に作る。
午後5時。
ご飯を作り終え、風呂を沸かし、風呂に入る。
明日は学校に行きたくない…。
兄たちにどう言い訳しようか考える。
でも、学校での俺の様子を知らないkr兄はきっと、いつも通り弁当を作ってくれるだろう。
風呂から上がり、1人でご飯を食べる。
朝はあんなに騒がしくても、夜はとても静かだ。
静かな場所は好きだが、やはり家族とは一緒にいたいという気持ちが強くなる。
明日も頑張って、学校に行こう…。
暴力を振られる訳ではない。
ただ、無視をされて、水をかけられて、悪口などを言われるだけだ。
ご飯を食べ終えたら、洗濯物を取り込み、畳む。
これも全て俺のルーティン。
時計を見ると、時刻はもう夜の10時を指していた。
明日の授業の準備をし、自分の部屋へ戻る。
兄達はまだ帰って来なかった…。