テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
第五話Start
みんなにソファの真ん中へぎゅうぎゅうに押し込められ、みことが作ったハンバーグを囲んでいる時だった。
あまりにも自然に自分を甘やかし、自分のために怒り、自分の家に居座る5人のイケメンたち。
すちは箸をピタッと止め、ずっと胸の中にあったモヤモヤを、ついに口に出すことにした。
「……ねぇ」
すちの少し震える声に、それまでワイワイ話していたらん、いるま、なつ、みこと、こさめの5人が一斉に動きを止め、すちを見つめる。
「な、なに? すちくん、ハンバーグ美味しくなかった……?」
みことが少し心配そうに覗き込んでくる。
「違う、美味しいよ、みこちゃん。美味しいんだけど……」
すちは膝の上で拳をぎゅっと握りしめ、タジタジになりながらも、勇気を出して5人の顔を見回した。
「俺さ、みんなのこと昨日初めて見たし、今日だってバイト先に急に来られて……。なんで、会ったこともない俺に、そんなことするの? 鍵まで開けて入ってきて……。なんで、そんなに俺に構うわけ?」
誘拐されるんじゃないかという不安、でも、みんなから伝わってくる体温が優しすぎて嫌いになれない複雑な気持ち。
すちのきゅるんとした瞳が、少しだけ潤んでいる。
さあ、聞かれた5人はどうする――?
一瞬、部屋の中に沈黙が流れた。
いつもの賑やかな空気がすっと消え、5人のプロの殺し屋としての、どこか冷たくて圧倒的なオーラが部屋を支配する。
最初に動いたのは、らんだった。
「……あはは、そりゃ不思議に思うよね」
らんは困ったように笑うと、すちの頭に大きな手を乗せ、優しく髪を撫でた。
その目は、すちが今まで見たことがないくらい、深くて重い愛に満ちている。
「すち。俺らがここにいる理由はな ……」
いるまがソファの背もたれに腕をかけ、すちの顔にふっと顔を近づけた。綺麗な顔に似合わない、どこか凄みのある笑みを浮かべる。
「お前があまりにも無防備で、危なっかしくて……、気づいたら目が離せなくなってたからだよ」
「そうそう」と、なつがスマホをポケットにしまい、すちの反対側の隣にピタリと体を寄せた。
「お前、自分の可愛さ自覚してねーの? 暇潰しに付き合ってやってるつもりだったけど、もうお前がいないと退屈で死にそうなんだわ」
「なっちゃん、言い方トゲあるよ〜」みことがクスクスと笑いながら、すちの正面にしゃがみ込み、すちの両手を優しく包み込んだ。
「すちくん、怖がらせてごめんね。でもね、僕たちは絶対に君を傷つけない。世界中の誰が君の敵になっても、僕たちだけは君の味方だよ。……理由はそれじゃダメ?」
「うん! だって僕たち、すちくんのことがだーい好きなんだもん!」
こさめが後ろからすちの首に腕を回して、ぎゅっと抱きついた。
5人からの怒涛のストレートな「好き」の告白、そして「何があっても守る」という強い意志。
もちろん、彼らが「お前の父親から暗殺依頼を受けた殺し屋だけど、一目惚れしたから依頼を破棄して守ってる」なんて本当の理由は、すちが怖がるから絶対に言えない。
だけど、彼らの目にある、嘘偽りのない本気の溺愛っぷりに、すちは完全に圧倒されてしまった。
「な、なんなのそれ……っ。みんな、頭おかしいんじゃないの……!?」
すちは顔を耳まで真っ真っ赤にして、両手で顔を覆ってタジタジになる。
そんなすちの可愛い反応を見て、5人は内心で「あー可愛い、やっぱり生かしておいて大正解だった」と、悪い笑みを浮かべながら、さらにすちをぎゅーぎゅーに抱きしめて甘やかすのだった。
次回♥️320💬1
450
鶏そぼろ
67,585
コメント
5件
ふ,,,,,(ΦωΦ)フフフ…
読んだよ〜〜!!😭💕💕 すちくんが勇気出して「なんで俺に構うの?」って聞いたとこ、本当にドキドキした…!でもそこからの5人の“とんでもなく重い愛”の爆撃がすごすぎて、読んでるこっちまで照れたわ…🤦♀️💞「理由はそれじゃダメ?」なんて言われたら無敵じゃん!すちくんのタジタジ具合が頭に浮かんで愛おしすぎる…次回も絶対読むよ〜!!🌸