テラーノベル
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あの過酷な夜から数日後。シェアハウスには、ようやく穏やかな日常が戻りつつあった。高熱にうなされたのあさん、どぬ、ヒロくんの3人も、今ではすっかり熱が下がり、リビングで元気に遊んでいる。まだ少し顔色は優れないが、その小さな笑顔は、大人組に安堵をもたらした。
再開された宿題会
「よーし、みんな!体調も良くなってきたことだし、今日は宿題会、再開するぞー!」
じゃっぴの声に、リビングには再び教科書やノートが広げられた。夏休みも中盤に差し掛かり、宿題の山は日を追うごとに高くなっている。大人組が頭を悩ませながらペンを走らせる横で、ショタロリ組の3人もそれぞれのドリルを広げた。
どぬは黙々と計算問題を解き、ゆあんくんが「すごいね、どぬくん!」と声をかけると、得意げに胸を張る。ヒロくんは、るなちゃんに教えてもらいながら、絵日記に夏の思い出を描き込んでいる。そして、のあさんは、ゆあんくんの隣にちょこんと座り、集中して漢字ドリルに取り組んでいた。時折、難しい漢字にぶつかると、ゆあんくんが優しく教えてあげる。
シェアハウスには、鉛筆の音と、時折聞こえる小さなつぶやきが響き渡り、平和な時間が流れていた。
宿題の休憩時間。各自が飲み物を片手に談笑している時だった。うりが、ふと真剣な顔で口を開いた。
「なぁ、考えてみたらさ、この子たち、ショタ化(ロリ化)してから、やたら体調崩してね?」
その言葉に、その場にいた全員の視線が一斉にうりに集まる。確かに、夏祭りの前から度重なる発熱や体調不良に悩まされてきた。
「言われてみれば…俺たち、こんなに頻繁に熱出してたっけ?」
たっつんが首を傾げる。普段は元気いっぱいの彼らが、こんなにも病弱になったのは、明らかにおかしい。
「もしかして、この病弱体質も、ショタロリ化のおまけなんじゃねぇの?」
うりの仮説に、じゃっぴがハッとしたように声を上げた。もふくんも眼鏡を押し上げながら、「確かに、それは一理あるかもしれない。幼い体に急激な変化が加わったことで、免疫力が低下している可能性も考えられる」と頷く。
「じゃあ、この体調不良が治れば、元の姿に戻れるってこと…なのか?」
るなちゃんが、希望を見出したように目を輝かせた。しかし、なお兄は冷静に首を横に振る。
「逆だ。体調が不安定なのは、このショタロリ化が解除されようとしている兆候、あるいは不安定な状態にある証拠かもしれない」
なお兄の言葉に、リビングの空気が一気に引き締まった。ショタロリ化している状態が不安定だからこそ、体調を崩しやすい。そして、その不安定さこそが、元の姿に戻るためのヒントになるかもしれない。
「とにかく、この体調不良が、ショタロリ化と何らかの関係があることは間違いない」
ゆあんくんが、自分の経験を思い出しながら、真剣な表情で言った。自分が元に戻った時、特に体調が悪いという感覚はなかったが、高熱から回復したばかりだったヒロくんと入れ替わったことを考えれば、やはり何か関連性があるのかもしれない。
この仮説は、暗闇の中に一筋の光を差し込んだ。からぴちメンバーは、連日の看病で疲弊しきっていたものの、この新しい可能性に、希望を抱き始めた。この体調不良の連鎖こそが、彼らが元の姿に戻るための、重要な手がかりとなるのかもしれない。
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