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veille
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和真くんのペン回し失敗から始まる日常、すごくいいですね。友人たちとの軽妙なやり取りが自然で、3人の距離感が伝わってきます。「永遠に落ちないパラドックス」を考えて授業を聞き逃す感じ、すごく共感しました(笑)。最後の川辺の「違和感」とデジャヴの一文で、一気にミステリアスな空気に。これから何が起きるのか、設定の仕掛けが気になります!
さて、突然であるが皆はしょうもないことを、授業中に考えたことはあるだろうか。おそらく無いと答える人間はいないだろう。それは例外なく、この平凡で取り柄のない男子高一生の熱海和真もその一人であった。
ものが落ちるとき、落ちた時の点から地面までの距離の1/2をものは通過する。ならその2/1も、またその1/2も、またまたその1/2を、、、、あれ、永遠に落ちないではないか。さぁ、授業は今一体なのを解いているのだろうか、わからなくなってしまったがそんなこと知ったこっちゃない。
俺はわざとらしくペン回しを失敗した。
ペンは無情にもことんと音を鳴らして地面に落ちた。
俺は不満にため息を吐いて、ペンを拾った。
「じゃぁこの場合ここのベクトルはどうなりますか?熱海くん」
「え、あ、はい?」
「ちゃんと授業は聞いたけよー」
突然のことに戸惑ってしまった。これは失敗。
先生はターゲットを切り替えて、なんとか俺は答えずに耐えた。どっちみちこの答えはわからないのだもの。
「いやはや、相変わらず和真は間抜けてるよ」
「うるさいな」
「間抜けてるとは言っても、アホとかじゃなくて字面のまま間が抜けてるって訳だよ」
「わかってるさ、そんなの」
相変わらず、この中学から一緒で俺のことをディスったり、おちょくったりたまには意味不明な論理について問うてきたり、とりあえずは郡山葉月という名を持った数少ない友人である。
「俺はお前がフレネミーだったとしてもなんも疑いなくそれを受け入れると思うよ」
「君みたいな人にフレネミーしたところでそれはただの生産性皆無な暇つぶしにしかすぎないよ、僕は君と比べてその暇はないのさ」
「口だけは相変わらず達者でいらっしゃって」
葉月はニコッと笑っていた。イラッとはしないのは慣れなのかどうかはよくわからない。
「おっと」
「うわっ、、危ないわね、ってあ、和真か」
ぶつかりかけて二人よろけた
「よっ」
葉月はこの女に向けて右手をあげて軽く挨拶をした。
「葉月もか、んじゃ二人ともこれ持ってくの手伝って」
そう言って俺と葉月は、この天パ髪のコンタクトレンズを入れた、冬月沙有里という少女から半ば無理やり大量のノートを受け取った。
「なんだよこれ」
「私のクラスの数学の課題ノートよ、ほら二人とも歩いて、職員室」
「和真もたまには労働した方がいいんじゃないか」
「うるさいな、だいたい俺は自分が生きることに対してのエネルギー消費で手一杯なんだ」
「いいから早く運べ」
そう言って沙有里は俺たちの間を歩いて行った。
何の変哲もない日常、景色、学校、会話。
3人で職員室に届けに行き、いつものように3人で帰る。
「じゃ、明日」
「あ、明日朝私日直だから早めに行く」
「わかった、じゃぁ僕も早めに出るよ、和真は?」
「、、、」
寝たいという気持ちは大きかった、だがしかし二人の視線に負けてしまった。
「はぁ、今日は早く寝ないとだな」
「よし、じゃぁまた明日ね」
葉月がそういうと三方に俺たちは散って言った。
人気のないこの川辺の道はせせらぎと鳥の声、そして自分のローファーの足跡だけがコツコツとなっている。
違和感
デジャヴというやつだろうか、既視感といったほうが近い。まぁいいだろう、よくあることであろう。