コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
主要登場人物一覧
望月輝人(26)…3代目主人公 近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
片倉陵(21)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
河内慶六(23)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
松山和也(21)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
松浦風雅(33)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班主任
水島慶太(30)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属正隊員
赤木龍一(47)…近畿方面隊警備科第4区域第4区域機動第1作戦班班長
藤原克巳(30)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属正隊員
三島和志(50)…近畿方面隊長
岸田正龍(38)…国家保安庁地方方面隊統括官
長内貴也(66)…国家保安庁初代長官 死亡
「望月、何をしている?」
疲れきった顔を見せながら赤木がやってきた。
「藤原さんが…息してなくて……」
「そうか。どけろ」
赤木に言われ望月は直ぐに横にずれた。
すると赤木はそのまま倒れている藤原のもとに駆け寄った。
「やはりもう死んでるか」
そう呟くと赤木は軽く手を合わせた。
「衛生の人呼んだら助かるかも……」
望月が言うと赤木はポケットから1枚の紙切れを出した。その紙には殉職者登録書と書かれていた。
「赤木さん、それって」
「殉職者登録だ。彼は死んだ。このまま殉職者登録をしてそのまま彼の家族に伝える。そして後は家族に任せる」
「悔しくないんですか?悲しくないんですか?」
「感情は捨てて任務にあたっている。」
そう言うと赤木は望月に目をやった。
「悔しいとか悲しいとか。そういう感情は任務前に捨てろ。そしてこの光景をよく目に焼き付けろ。国保にいる限りこの光景に慣れる必要がある。人の死に慣れろ。」
「自分は、悲しいです。めのまえで仲間が死んだ………」
「何か成果を得るためには犠牲はつきものだ。国防に人の死はつきものだ。覚えてろ」
そう言うと赤木は立ち上がった。
「俺は将来、少ない犠牲で成果を得る。そのような作戦を立てれる指令官になりたいです。」
「そうか。好きにしろ」
そう言うと赤木は望月を睨みつけた。
その後
生存していたメンバーのみ近畿方面隊に送られた。
事態を理解した岸田は直ぐに救急車の要請を行った。
「そうそう。だから俺、もういいかなーって笑笑」
水島達が楽しく話しながらコンビニから帰ってくるとそこには数台の救急車、ドクターヘリがなどが止まっており騒然としていた。
「何が起きた?これは…」
片倉が呟いた。
「おい、何かあったのか?」
水島は近くにいた近畿方面隊所属の隊員に声をかけた。
「ペガサスの事務所が爆発したらしくて。生存者達のほとんどが重軽傷をおっていて」
「殉職者は?」
「今わかってるだけでも22名の殉職が確認されてます」
「んだと。望月」
そう叫びながら片倉が走り出した。
しばらく走っていると松山と共に歩いている望月の姿があった。
「おい怪我は…無いのか?」
片倉が聞くと望月は小さく頷いた。
「大丈夫だ。松山も無事だ。」
「爆発って何があったんだよ。外部からか?」
河内が聞いた。
「いや、ペガサスのメンバーの1人が起爆スイッチを……」
喋りだした望月の頭の中にある光景が蘇ってきた。
「俺だ…。俺が押した…起爆スイッチ押したの……」
そう言いながら望月はその場にしゃがみこんだ。
「は?何言ってんだよ」
河内が叫んだ。
「俺のせいで、人が…が人が死んだ」
「目の前で人が死んだ。かなりのショックがあるかも知れん。彼を頼んだ」
赤木は、望月に目をやりながら衛生科隊員に言った。
「わかりました」
そう言うと衛生科隊員らは望月のそばに駆け寄った。
「衛生科です。望月輝人さんですね?」
「俺が……俺が……」
「しっかりしろよ。おい目を覚ませ」
片倉は何度も望月に怒鳴りつけた。
「すぐに搬送だ。行くぞ」
望月は衛生科隊員らに両脇に抱えられながらゆっくりと衛生科隊舎に向かった。