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オフ会の熱狂が冷めやらぬ、深夜の事務所裏。
リムルは一人、夜風に当たりながらシエルと今日の反省会をしていた。
「……ふぅ。やっぱり人間相手のイベントは疲れるな」
『報告。マスターのカリスマ性は現人類の限界値を突破しています。当然の結果と言えるでしょう』
そんな軽口を叩いていたリムルが、ふと足を止めた。
背後の暗闇から、ゾッとするほど**「無機質で冷たい気配」**が近づいてきたからだ。
「……君が、噂のリムル君かな?」
街灯の逆光の中に立っていたのは、一人の美しい男だった。
整った顔立ち、そして何よりも特徴的なのは、アイと同じ**「瞳の中に宿る星」**。だが、アイのそれとは違い、その星はすべてを飲み込むブラックホールのように暗く淀んでいた。
「……あんた、誰だ?」
リムルはあえて知らないふりをして問いかける。だが、隣に浮かぶシエルの解析は既に終わっていた。
『警告。個体名:カミキヒカル。星野アクアおよびルビーの実父である可能性、99.9%。……そして、星野アイに対する殺意の源流と推測されます』
「僕はカミキ。君の噂を聞いてね。……あのアバターそっくりの姿、そしてライブで見せたあの『魔法』のような輝き。……君は、この世界にいてはいけないほど、美しすぎる」
カミキはゆっくりと歩み寄り、リムルの顔を覗き込む。その瞳には、獲物を定める捕食者のような歪んだ愛着が宿っていた。
「美しいものは、最も輝いている瞬間に『永遠』にしてあげたくなる。……君も、そう思わないかい?」
その瞬間、リムルの周囲の空気が凍りついた。
それは比喩ではなく、リムルが放った**『魔王の威圧』**による物理的な圧力だ。
「……永遠に、だと? 勘違いするなよ、殺人鬼」
リムルの金色の瞳が、暗闇の中で鋭く発光する。
「アイを……俺の家族を狙ったのは、お前か。……お前の言う『永遠』がただの死なら、俺が今ここで、お前に本物の『虚無』を教えてやってもいいんだぞ?」
カミキの頬を、一筋の冷や汗が伝う。
彼は多くの人間を絶望させてきたが、目の前の少年の背後に見えたのは、数万の軍勢を一人で消し去るような**「本物の終焉」**だった。
「……おや。……あはは、面白いな。アイはとんでもない『騎士』を見つけたらしい」
カミキは不敵な笑みを残すと、影に溶けるようにしてその場を去っていった。