テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
※ 少し mbpn
pnside
クリスマスイヴ
毎年同じ日にやってきて、他の日と変わらず朝も夜もやってくる。
それなのに何故かこの2日間だけは外の空気が違うような感じがする。
みんなどこかソワソワしていて、どこか幸せそうにしている。
俺もそんな人達の1人になりたかった。
pn「ねぇ、明日のクリスマス _ 」
mb「あー明日無理」
俺の彼女は目も合わせず即答した。
彼女の中での答えは既に1つしかなかったのだ。
pn「ッでも、折角のクリスマスだし ッ」
mb「折角のクリスマスだから言ってんの」
pn「ッ … ぇ?」
mb「折角のクリスマスくらい好きな男と過ごさせてくれない?」
pn「好きな男って …. 」
pn「俺は ッ… 好きじゃないの .. ?」
mb「知らなかったの?」
プルル … ヾ
mb「… そういう事だから。」
はは、クリスマスイヴに捨てられる男がここにいるとは (笑)
ほんと、笑えるよな。
… ほんとに。
ガチャ ヾ
pn「 … 」
彼女は元から俺に好意など抱いていなかった。
遊びだった。
ただ寂しさを埋めるだけの都合の良い存在でしか無かった。
いや、俺だけが一方的に彼女を求めてしまっていた。
そもそも俺も彼女の事が好きではなかった。
俺にも好きな人がいる。ずっとずっと前から。
好きで愛おしくてたまらない人がいる。
でも彼は俺の事を好きじゃない。
きっと明日のクリスマスも友達やら恋人やらと過ごしている。
そんな事分かっていても彼を嫌いになれなかった。
彼は誰にでも優しい。だから俺にも優しい。
俺に好意など抱いていないと分かっていてもその笑顔や仕草の一つ一つに期待してしまう。
彼のことは大好きだけどそんな自分は大嫌い。
でも今独りぼっちの俺に頼れる存在は1人しかいなかった。
ピンポーン ヾ
インターホンを押すと1枚の扉の向こうから足音が聞こえてくるような気がした。
その足音ですら俺の心をころころと転がしている。
ガチャ ヾ
rd「はーい ッ て 、 ぺいんと … ?」
pn「ッ….」
rd「鼻真っ赤 、寒いでしょ」
rd「どうしたの?」
pn「ッ えっと 、 …. えと 、」
rd「んー .. とりあえず中入ろっか」
pn「… うん、」
彼の前に来ると思うように言葉が出てこない。
視線も定まらなくって、目は見れないくせにキョロキョロ色んな方向をみる。
それでも彼は優しくって、俺の背中に触れながらリビングまで連れていってくれた。
ソファに俺を座らせて、温かいココアを入れてくれて、ブランケットをかけてくれた。
それだけで俺の冷えきった心はじわじわと温まっていく感覚がした。
それはきっとココアのせいではない。
rd「どう?少しは温まった?」
pn「…うん、」
rd「こんなイヴの夜中に来るとは思わなかったよ 笑ヾ」
pn「ごめん、迷惑だったよね ….」
rd「ううん、ぺいんといなきゃクリぼっちだったよ 笑ヾ」
pn「ありがとう、」
rd「んふ、こちらこそ」
そう言って優しく微笑んだ後、俺の背中をぽんぽんと叩いた。
本当に彼は悪い人だ。
rd「でもなんで俺のとこに?」
rd「彼女いるんじゃないっけ?」
pn「あー … 別れちゃって …」
rd「そかそか、辛かったね」
rd「あ、ケーキあるよ?」
pn「え、ほんと?」
rd「うん、4号の」
rd「お風呂はいっておいで、上がったら一緒に食べようね」
pn「うん、ありがとう」
rd「着替えは俺の貸すから気にしないでね」
pn「ありがとう」
rd「いいよ、気にしないで」
彼の家に来て良かったのかもしれない。
じゃなきゃきっとこんな温かさに触れることはなかった。
誰かにこんなに優しくして貰えたのいつぶりだっけな …
彼の家の広く温かい湯船に浸かっている時も脳裏には彼が浮かんでいる。
けどこんなクリスマスの日に一人で過ごしているということは彼女はいないのだろうか。
… そもそもいくら寛大な心を持っている彼でも同性恋愛は …. 。
pn「… 好きなのに 、」
rd「ぺいんとー?」
pn「ん、らっだぁ .. ?」
rd「ここに着替え置いとくね、ドライヤーとか好きなように使ってね」
pn「ありがとう」
扉越しに彼と軽く会話をして、それだけで心臓の鼓動が早くなってしまう自分に笑える。
大人のくせに心はいつまで経っても思春期の中学生のようだった。
rdside
ガチャ ヾ
rd「ん、おかえり 」
pn「着替えありがとう」
rd「いいよ … ちょっとでかいね 笑ヾ」
pn「うん 笑ヾ」
rd「ケーキ食べよっか」
pn「食べる !!」
そう無邪気に答えるものだから俺も思わず笑みを零した。
「座って待っててね」と行って冷蔵庫の扉を開けるとそこにはあまり見慣れないケーキの箱が1つ。
1人で過ごすことに少し苛立って勢いよく買ってしまったものだから、ぺいんとが来てくれて良かった。
rd「じゃじゃーん」
pn「ん !! かわいい … !!」
rd「ね、かわいいね」
サンタとトナカイの砂糖菓子が乗ったチョコケーキ。
どこにでもあるようなそんなケーキをみて彼は目をキラキラと輝かせていた。
pn「はやく食べよ !!」
rd「そうだね」
そう言ってケーキを切り分けて皿に乗せる。
彼はスマホのカメラで写真を数枚撮った後、俺とも撮りたいと言ってくるものだから何回かツーショットを撮った。
rd「せっかくのクリスマスだし、ちょっと酔っちゃおっか」
なんて言って、母から送られてきたシャンパンを持ってくる。
彼も快く承諾してくれたので2人分注いでグラスをぶつける。
pn「かんぱーい !!」
pnside
pn「ん〜〜おいしかったぁ …」
頭がアルコールでほわほわとする。
彼も少々顔を赤らめていてどこか色っぽい。
pn「来年のクリスマスはなにしてるかなあ」
rd「ん?来年?」
pn「今年も彼女と過ごす予定だったから」
rd「あ〜そうだね」
pn「俺の事大切にしてくれる人なんて現れるのかなぁ …」
rd「んふ、現れるよ〜」
そう言って俺に体を傾けてくる彼の髪が首に当たってくすぐったい。
pn「んふ、くすぐったいよ 笑ヾ」
rd「かわいい反応するね 笑ヾ」
pn「かわいいでしょ〜」
rd「うん、ぺんちゃんだね」
rd「彼女とこういうことしてみたいよね」
pn「じゃあ俺が彼女役かぁ …」
rd「そうだね」
“役”なんかじゃなくて“恋人”になりたいんだけどなぁ。
お酒の勢いで言えたらいいのに。
rd「じゃあ俺が彼氏だ … 笑ヾ」
pn「んふ、同性恋愛かよ 笑ヾ」
rd「付き合ってくださーーい ってね 笑ヾ」
pn「….ね」
rd「….」
pn「….」
pn「… すき」
rd「え ッ ?」
沈黙を埋めるように出た言葉が「すき」だった。
言うつもりなんてなかった。
でも言ってしまった以上、もう歯止めは聞かない。
pn「すき、すきすき ッ …」
pn「らだ ッ すきだよ … ? /」
rd「ぺ、ぺいんと … ?」
rd「急にどうしちゃったの?大丈夫?」
pn「ずっと好きだったの、//」
pn「ねぇらだ 、 俺じゃだめ … ?」
rd「…」
rd「いいよって言ったらどうする … ?」
pn「…. ぇ 、?」
pn「ほんとに … ?」
rd「うん、俺もすきだよ」
pn「やったぁ …. だいすき ….」
そう言って彼の腕の中で俺は眠ってしまった。
rdside
rd「んふ、寝ちゃった」
俺の腕の中で赤ん坊のように眠る彼が愛おしくて仕方ない。
ずっと好きだったんだ。
rd「酔ったせい なんて言わせないからね」
rd「だいすきだよ、ぺいんと」
俺たちの記念日は、ちょうど0時を回った12月25日
rd「最高のクリスマスプレゼントだね」
リクエストお待ちしております
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ ♡1000 💬1
コメント
3件
クリぼっちの私にはこれが恋人だよ(?) 最高のクリスマスプレゼントだ……