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俺は、普通より、位がかなり低めの学生。
_学校にはカーストがある。
1番上は美男美女や、スポーツが得意な生徒。
その下には、勉強も、性格も極めて平凡な生徒。
…最下層には、顔も性格も成績もいまいちな、
いわゆる「陰キャ」が集まっている。
そう、俺はその最下層に所属している。
「おい、テヒョン居るか?」
はあ、また、先輩がお呼びだ。
もうストレス発散のおもちゃにされるのは懲り懲りだな。
「居るならさっさと出てこいよ!」
先輩が怒鳴る。
「あ、はい…すいません」
陰キャがボソボソと返事をする。
クラスメイトにとっては日常茶飯事だ。
それでも、誰も助けようとはしてくれない。
なぜかって、
_俺がいじめの標的だから。
1 「お節介」
次の日も、また次の日も、同じ
最悪な日の繰り返し_。
「聞いてるのか、キム・テヒョンー?」
「ああ、」
1軍からの言葉に、思わず空返事をする。
すると、
「ちっ、舐めた態度とるじゃねえか」
ばしゃっ_
いつ持ってきたのか、
俺はバケツの水を思いっきりかけられた。
「はは、無様だな!」
そう言い、あいつらは、 振り返りもせずにその場を離れた。
「舐めてんのはそっちだろ…」
腹の底から沸々と湧き上がってくる怒りを抑えながら、
俺はその場に座り込む。
びしょびしょの生徒が、1人で。
しかも、俺がいじめられているのは、
他の学年にも知れ渡っている。
周知の事実ってやつだ。
「はあ、」
少し大きめの ため息を吐き、前を見ると。
「君…どうしたの」
童顔の男に声をかけられた。
_どうしたのって、見ればわかるだろ。
その思いとは裏腹に、俺は
「…なにも」
冷たく言い放ち、その場を通り抜けようとした。
すると、
「心配だから聞いてるんです、!同じ1年ですよね、すぐ、タオル持ってきます…」
ああ、なんて気が利くんだろう_。
なんて、これっぽっちも思っていない。
逆に迷惑だ。
俺はこれ以上目立ちたくないというのに。
「おい、いいって_」
そう言おうとすると、彼は廊下を全力ダッシュで駆け抜けて行った。
…俺はただ立ち尽くすしか無かった。