昼休憩が終わりいつも通り午後の授業を受け、軽音部の部室に向かった。ベースを肩に背負い教室を出る。ベースを持っているだけでクラスメイトは無意識に視線を向けてくる。きっと物珍しいのだろう。見られるこの視線は別に嫌いではなかった。俺ってやっぱ目立ちたがり屋なとこあるよな。そう思いながらも足を運ばせる。
「あっ!!ロレ先輩!」
ローレンを呼ぶ声が聞こえこちらに向かって走ってくる。
ローレンは嫌な予感がした。
「ロレ先輩!なんで昨日軽音部来てくれなかったんですか? 」
そう言いながら後ろからいきなりローレンを抱きしめる。
🗝「わぁッちょっ……」
こいつだ。俺が軽音部に顔を出したくない原因は全部こいつのせいだ。
💧「…あれっ?2人そんな中良かったっけ?
鍵持ってるから行くよ!」
イブラヒムが偶然通りかかる。
🗝「イブ……助けて。」
胸を圧迫されたローレンは苦しそうに助けを求める。
🥂「もぉ〜戯れすぎぃ〜」
ほんとにそういうのいいからさふわっち。早く助けて。
🎲「……何?こいつ」
ローレンに抱きついている輩を葛葉がおもむろに引っぺがす。
まじくっさんナイス。
ローレンは心の中でそう思った。
🗝「おい!佐藤そんなにベタベタ俺に引っ付くな!?」
イブラヒムの後ろに隠れながら怒鳴っている。
行動と言動が全く合ってなく、可哀想なほど説得力がない。
佐藤「そんなこと言わないでよロレ先輩(泣)」
こいつは1年の佐藤。うちのバンドのボーカルだ。最初は懐いてくれる良い後輩としてしか見ていなかったけど、今となってはただ、気まづさだけを残す要注意人物だ。
3日前
佐藤「俺ロレ先輩のこと本気で好きなんです。……付き合って。」
いきなりだった。今までそんな素振りは一切感じず余計に戸惑いを隠せない。
🗝「……そんなこと言われても俺、男よ?」
🗝「告白する人、違ってはいるよ?」
ローレンは何かの間違いだと、そう言って欲しかった。普通にバンド内恋愛は泥沼すぎる。
佐藤「ロレ先輩は俺の理想そのものなんです。華奢で綺麗な顔、長い髪、表情、仕草、全てが。」
佐藤「セフレからでもいいから。」
…… こいつ正気か?最後の一言でかなりイメージ悪くなったぞ? 普通に言ってることがやばすぎる。ローレンは身の危険を感じ、相手の機嫌を損ねないよう丁重にお断りをした。
ローレンは逃げるようにその場を後にする。
コメント
2件
ありがとうございます꒰ᐢ⸝⸝´ඉᯅඉ⸝⸝ᐢ꒱
初コメ失礼致します🙏🏻 ̖́- kzhさん出番ですよ!!! ヒロインすぎるlrさん好きです…🫶🏻