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あと四日。その事実に少し焦りつつも、俺はリハビリを頑張っていた。まず立てない足を無理やり起こして立てるようにした。歩こうとすると震えて動かない足を無理やり動かした。そして立つ、歩く、走る、跳ぶ。までは出来るようになった。後は、、、と悩んでいると、目の前にちょうどコネシマを見つけた。
俺はコネシマに
「模擬戦してくれへんか?」
と頼んだ。病み上がりの俺に快くとまではいかなかったが、何とか承諾してくれたことに感謝し、模擬戦場に向かう。俺は模擬戦用に並んでいる、偽の弓とナイフをとり、構える。シッマも剣を持ち、シッマとともにいた大先生のコールで俺たちは同時に動き出した。体が鈍っているのもありかなりきつい。でもこんなんじゃだめだ。こんなんじゃ。焦りは出してはいけない。常に冷静に。常に沈着に。そう言い聞かせ落ち着いた俺は、一度こっちに来たシッマの剣をよけ、避けられる前にナイフを振る。ギリギリで躱して体制が崩れているシッマに、弓を打って無事勝つことができた。
「やっぱロボロは強いなあ!」
と言ってくれるシッマに素直に「ありがとうな。」と伝え、次は一人、訓練場に向かった。夜遅くまで訓練をして鈍っている体をどんどん慣らしていく。これをあと3日。そして4日目。流星群の流れるその日が、決戦の時や。そう思い俺は基地の中に帰っていった。
どうなるかもわからない戦いをするのは怖いじゃん。
逃げてよ。
はっと目を覚ます。誰かに話しかけられていた。誰だったかは分からないが、一つだけ返事をしておくよ。怖いが、怖くないんだよ。矛盾してるけど、そんなもんさ。
いつだってそう、皆愛を知れば自分は強いと錯覚する。本当はそんな事ないのに。バカみたい。
あれからすぐに3日という短い期間はすぎていき、今日が14日だ。皆はワクワクしていて、資料も全て終わっているようだった。そして俺たちは朝からバーベキューやらなんやらで騒ぎまくっていた。そのうちどんどんと話題が出て来て、賑やかさがより一層酷くなった気がする。
「シッマお前、、、。こんな事させてもらった事ないもんな、、、。」
という鬱先生の安定のコネさん弄りが始まる。
「そう言えば毎年、こうやってバーベキューして花火とかやっとったな~。懐かし~。」
「めっちゃ分かります。」
トンショッピの発言から何故か皆の”家族で夏の思い出エピソード”などという変な話し合いが始まった。皆がどんどん話していき、どうやら最後は俺のようだった。
「最後で申し訳ないねんけど、俺インドアやったからこんなんやらんかってんな。」
と笑う。
「はぁぁぁ!最後にそれは無いやろぉぉぉ!」
などという詐欺師たちの批判が面白くて笑ってしまう。やはりこういうパーティーは楽しいものやな。と思いながら時間を過ごすのだった。そうしているうちに、日が暮れ始めていた。もうすぐ流星群が流れると言う事でその場はもっと盛り上がっていた。そんな時に俺は少し悩み事をしていた。それは、どうやってこの場所を抜け出すかだ。俺が今からやる事は、この場所を抜け出さないと絶対無理だ。かといってこんな時に抜けようものなら何と思われようとおかしくない。さぁどうしたものか。そんな時だった。
「僕が、助けてあげようか?」
そんな声が耳元で聞こえて来た。アイツだ。正直何をするかなど予想はついている。ついているが、それは俺にはできないことで、それをしなければこの場から抜け出すことなどできない。ならば。
「任せた。」
「、、分かった。」
そいつの声は悲しそうな嬉しそうな、複雑に入り混じっている物だった。
「こいつが殺されたくなきゃその場を動くな。」
僕はそう言いながら総統と呼ばれているその人物にナイフを突きつけていた。そう、”ロボロ”の体で。
「ロボロ!何してんねん!」
赤色のマフラーをつけた奴が叫んだ。他の人間たちはありえないといった表情で見ていた。絶望してる奴、怒っている奴、悔しそうな奴、様々な表情の人間がいた。
「もう俺にかかわるな。」
”ロボロ”を演じてそう言う。そして総統を釈放し俺がその場から離れようとしたその時。
「待ってください!」
という声が聞こえ一瞬立ち止まる。こいつさえいなければという腹立ちを何とか抑え、
「ショッピ、俺はお前が嫌いや。親に愛されて、何も知らんとのうのうと暮らして、いいご身分やな!」
とだけ言ってその場を離れた。
ありえない。少し飲み物を取って帰ってきたら、ロボロさんがグルッペンさんにナイフを押し付けていた。そして離れようとするロボロさんを呼び止めると
「ショッピ、俺はお前が嫌いや。親に愛されて、何も知らんとのうのうと暮らして、いいご身分やな!」
と、それだけ言ってまたどこかへ行ってしまった。一瞬頭痛が起こって、そして俺は思いだした、