テラーノベル
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そして今日もこの男アーサーはわざわざ次元の違う魔王城に来ている。 「魔王様〜!遊びに来てあげましたよ〜!」
そう快活な声で話しかけているコイツは本来魔王を倒すはずの勇者である。
「うるせぇ!わざわざ遊びに来んな!ていうか勇者なら勇者らしく俺を倒すためにここに来いよ!」
顔を真っ赤にしながら叫ぶこの男こそが魔王リュウキである。
「えぇ〜でも魔王様俺に勝てなくないですか?だって何時もベッドの上で――――――」
「だーもう!うるさい‼︎離れろ‼︎わかったから!」
「魔王様は可愛いですね」
アーサーはリュウキにくっついたまま耳元でそう囁く。「うるさいっ…耳元で話してんじゃねぇ………」
「耳まで真っ赤で本当に可愛いですね〜魔王様はもっともっと好きになっちゃいます」
アーサーはリュウキを優しく愛おしく抱きしめる。
「………あっそ」
「あ〜もうかっわいい!ツンデレですねリュウキ様!」
リュウキは名前を呼ばれてビクッとする。
「初めてだな……お前が俺の名前を呼んだのは…これからそう呼べよ」
アーサーは初めてリュウキからそうお願いされ逆に顔が赤くなってしまうアーサー。
「えっと…はい……これからはそう呼びます」
「あぁそれでいい」
アーサーは初めてリュウキに負けた気分になりリュウキの顔が見れなくなる。
「リュウキ様……今回は俺の負けです」
「は?お前は何言ってんのイキナリ……ホント訳わかんねぇな……」
「うるさいですね!貴方のせいですからね‼︎」
そして今日もこの魔王城は二人だけで騒がしくなる。
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