この作品はいかがでしたか?
65
この作品はいかがでしたか?
65
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
🖤「阿部くん。好きだよ。」
💚「へっ。」
やってしまった。
なんでいつもこうなの⁉︎
ただの痛いやつじゃん。
今度こそ終わった。
絶対引かれた。
🖤「あ〜‼︎今の忘れて!本当ごめん。」
🖤「キモイでしょ。今すぐ嫌いになっても良いから!」
本当に恥ずかしい。
阿部くんのこと困らせちゃったじゃん。
💚「…嫌いにならないよ。人を好きになるなんて自然なことでしょ?ニコ」
🖤「え…。」
返ってきたのは思いもしない言葉だった。
💚「返事はまた今度でもいい?もう暗いし。」
🖤「あ、はい…。」
気を使わせてしまった。
どこまでも優しい人だな。
でも、なんでだろう。
一瞬阿部くんが寂しそうな顔をしたのは。
【次の日】
🤍「めめ〜!昨日あの後どうだった?ニヤッ」
🖤「べ、別に何もないし。」
あんなこと恥ずかしくて言えない。
🤍「え〜。本当に〜?」
ダメだ。
隠し通せない。
勘のいいやつ。
🖤「えっと、その…。」
俺は昨日のことを全て話した。
🤍「キャハハ!気づいたら声に出てたんだ!」
🖤「そんなに笑わないでよ!/////」
顔が熱い。
そんな笑うことないじゃん!
🤍「でも、それがめめの良いところだと思うんだけど。」
🤍「そんな素直に思い伝えられる人なかなかいないよ?」
🖤「伝えたい時に伝えとかないと後悔するから。」
そう、
伝えたい気持ちはちゃんと伝えないと後悔するから。
あの時みたいに…。
あれは俺が中学生になったばかりの頃。
🖤「母さん!行ってくるね!」
🖤母「気をつけてね!」
🖤「はーい!」
🖤弟「…。」
母さんと父さん。
それから弟。
4人で暮らしてた。
毎日のようにサッカーして。
弟とはずっと喧嘩して仲悪かったけど、
いつか笑い合える日が来るって思ってて。
そんな日々がいつまでも続くものだと思ってた。
ある日、家に帰るといつもと様子が違った。
🖤「ただいま…?」
🖤父「…あ、蓮!落ち着いて聞いてくれ、」
🖤「は。」
母さんと弟がひき逃げにあったって。
もう手遅れだって。
信じられなかった。
信じたくなかった。
夢だって。
そう、言って欲しかった。
俺はその場に膝から崩れ落ちた。
🖤「うぅっ…。」
まだ、弟に「ごめん」って言ってない。
母さんに「ありがとう」って言ってない。
そんな後悔だけが残って。
それから、だんだん父さんはおかしくなっていって。
ギャンブル、お酒。
そんなのにどんどんのめり込んでいった。
俺に暴力を振るうことだってあった。
俺は中学を卒業してすぐに家を出た。
今は1人暮らし。
今も後悔が呪縛のようにずっと残っている…。