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⚠潔凛
⚠凛ちゃ女体化
⚠凛ちゃサッカーしてない設定で
⚠何故か潔と同じ地域に住んでる
⚠なんでもいいよって方向け
すたーと.ᐟ
『行ってきます』
そう言い少女は玄関から足を踏み出す。
扉を開けた途端視界いっぱいに入り込んでくる太陽を思わず睨んでしまう。私には勿体ないくらいの輝き具合だからだ。
私、糸師凛は容姿以外のいい所はないと自負している。
兄とは喧嘩しているし、親との仲も良くない。
友達に相談すればいいじゃないかと言う人も居るだろうが、凛には友達は居ない。性格に難ありだからだ。彼氏なんて以ての外。
おまけにこの自虐的な性格だ。慰めてくれる人なんて居ないし自分自身で慰める事も出来ない。自分で慰める事が出来ていたらこんな自虐的な性格になんかなっていない。
どれも自分では分かっているが自分の性格なんて簡単に直せないのが人間だ。
だから容姿以外のいい所は全くと言っていい程ない。
実は容姿が良いのも考えもの。容姿が良いと悪い輩が寄って集って私を食おうとする。振り払おうとするが執拗く引っ付いてくる。
そんなに暇ならさっさと諦めて他の人の所に行けばいいのにとも思う。
ほんとに私は不幸な奴だと思う。
誰か私を救って欲しい。そう願うばかりで叶ったりはしないのが夜の末、とても残酷だと思う。
『着いちゃった…』
いつの間にか学校に着いていたみたいだ。
ガラガラ…
ドアを開ければすぐに席に着く。特にする事もないからだ。
凛は学校ギリギリに着くのですぐに先生が[出欠取るぞ~]とふぁあ~と欠伸をしながら言う。
(また憂鬱な1週間か…)
憂鬱な日のスタートだ。
♡♡♡
キーンコーンカーンコーン…
学校のチャイムが帰りの時間を知らせる。
(さっさと帰ろ)
そう思い凛は早々と帰る、ここに居たって暇なだけだからだ。
トコトコ…
『はぁ…帰ったらまた冷たい視線送られるのかな…』
そう呟くと帰り道への足取りが重くなる。
ニャン!
『?』
(猫……?)
声のする方を向くと黒い野良猫が居た。
『可愛い…』
そう言い慣れない手つきで不器用に撫でる。
ニャーン……(ゴロゴロ
黒猫はそれに答えるように気持ち良さそうに喉を鳴らした。
ニャーン……(テ チテチ…
黒猫は凛に着いて来いと言わんばかりに一声鳴いて歩き出した。
(何処に行くんだろ?)
興味本位から凛は黒猫の跡を追う事にした。
ニャーン!
ポーン……ポーン…
(誰かいる……)
黒猫を追った先には古びた公園があり、ボールを軽々と得意げに蹴る少年が1人。
青い瞳に青い髪の毛、可愛げのある双葉。幼げのある可愛い顔立ちだがサッカーをしているからだろうか、体は人よりがっちりしている。
(男の人か…ちょっと苦手…)
女の人より男の人の方が苦手な凛は若干受け身の姿勢になる。
すると、サッカーをしていた少年は視線を感じて凛の方へと目を向ける。
「ジーッ」
『…フイッ』
あまりにもじーっと見られすぎて怖くなってしまい凛は目を逸らした。
少年が言葉を発するまでは。
「綺麗……」
『……え?』
ありえない。この私が綺麗なんて言われる日が来るとは思ってもいなかった。
『キョロキョロ』
さっきの言葉が信じられなくて辺りを見渡すがここには自分1人しかいない。
すると少年は慌てた様子で話し出す。
「あ、ごめん…!!あまりにも綺麗な女の子だなって思って…キモイよな……」
(……本当に心から思ってくれてるんだ…)
『グスッ……う” ぅ…』
そう思った瞬間凛の目から大粒の涙が溢れ出す。
「え”ッ……ほんとにごめんなさい!!傷ついたっすよね!?」
少年は再び慌て出す。どうやら凛が傷ついて泣き出したと思ったようだ。
凛は首を振って弁解する。
『ううん…違うの……グスッ…私今まで自分がダメなやつだって…ヒグッ…思ってたから……心から綺麗って言われて…嬉しくて……』
そう言い凛は少年に笑顔を向ける。
少年は頬を紅くさせて目を見開いた。笑顔が好きなのかな…?
「そうっすか…あの、ちょっとそこに座らないっすか…?」
『うん、いいよ』
そう言い2人は公園のベンチに腰掛ける。
「あの~……お名前は……」
『凛、糸師 凛』
「糸師って……糸師冴の!?」
『ッ……』
凛は俯き顔を暗くしてしまう。
「あー……すみません…地雷でした…?」
『コクッ…』
何も言わず頷いた。
「そっか……というか何歳っすか?」
『16歳』
「そうなんっすね……って年下!?」
少年は再び目を見開いて驚く。
「大人びてるから年上かと思った……」
『うん、多分年上……貴方は?』
「俺も16の高2!」
そう言い少年はニカッと笑った。
(笑顔……綺麗…)
『そうなんだ…あ…私敬語使った方が良いですよね……?』
「いやいや!!敬語なんて使わなくて良いよ!!俺も敬語なくすから!」
『そっか』
(会話が終わってしまった……)
このまま終わりたくない、まだこの人と一緒に居たいと思い頭をフル回転して会話を続けようとした。
その時、彼の方から先に口が開いた。
『なぁ、凛はさっき自分がダメなやつだって言ってたけど……どういう事?』
「……」
話していいのだろうか、本当にこの人を信用していいのだろうか。
そう考えたが、この目は信用していい目だと確信し凛は口を開く。
『あのね……私…』
『……って事があったの』
「……そんな事が…」
彼はまた目を見開いて驚いている。凛は目が飛び出すのではないかと少し心配する。
その心配も不必要だった、彼はすぐに真剣な顔に戻って急に手を握ってきた。
『ッ!?』
あまりにも急に手を握ってくるから今度は凛の方が目を見開いている。
「 俺が凛を幸せにする!!」
『……は!?』
さっきから頭が混乱するような事ばかり言われて凛は思わず可愛くない言葉を発してしまった。
「凛が側に居て良いって言うなら俺がずっと守るから!!!!」
彼はさっきよりも一際大きな声でまた頭が混乱するような事を言った。謎の目眩がする。
「じゃ、明日もここ来てね」
『ちょ……ちょっと待って…さっきのどういう事!?』
「?」
彼は首を傾げたあと凛の耳元へと足を運んだ。
「そのままの意味」
『ッ!?!?///』
「じゃ、俺帰るかr『待って!!!』
凛は今まで出したことの無い大きな声で待ての指示を出す。
『貴方の名前、まだ聞いてない!!』
「潔 世一!!」
『ッ……!!!!』
そう言って太陽みたいにニコッと笑う貴方を私は赤面して見つめたよ
なにこれ……私…
恋に落ちたみたい。
1話𝕖𝕟𝕕 𓂃 𓈒𓏸