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朝、なんとなくで開けっ放しにしていたカーテンから差し込んだ朝日に急かされるようにして目が覚めた。寝ぼけ眼で受け止めるには些か強すぎる明るさで、嫌気に近いものを覚えながらやや乱暴にカーテンを閉じる。

今何時だろう、喉が渇いたから水だけ飲んでもう少し眠ろうか。そんなことを考えながら寝室の扉を抜けリビングまで足を運ぶと、台所で◼️が朝食を作っていた。

いやいや何で俺の家に居るんだよ、人一倍防犯意識は高かったはずなのに。というかお前ずっと料理出来なかっただろう、いつの間に覚えたんだ。他にも疑問や思う事はあったのだが今まで何回も見てきた顔なのに、◼️の動く姿を眺めている内に何故か肩の力が抜けたような、長らく続いた緊張の糸が切れたような、思わず胸を撫で下ろしたくなる程のどうしようもない安心感を覚えてしまった。

「……おはよう。というか何で居るんだよ、いつから?」

『えっお前忘れたの!?今日一日遊ぼうっつったのお前じゃん。仕事の休みもぎ取るの大変だったんだぞ、まあまだ寝ぼけてるんだろ。もうちょっとしたら朝飯出来るから顔洗って来いよ』


はてそうだったろうか、昨日の記憶があまりないが確かにそう言われればそんな気もしてくる。というかそうでなければ朝から◼️が我が家に入り浸っている理由がいよいよ分からない。まあ寝起きであまり頭が回っていないのだろう、◼️に言われた通り顔を洗ったら有難く朝食を頂こう、味はあまり期待していないが。


洗面所で洗顔、歯磨き、…一通り済ませた後、◼️と朝食が待ってるであろうリビングへ足を運ぶ。そこには、予想通りの光景が広がっていた。そこには椅子に座り二人分の朝食と共に俺を待つ◼️がいた。


『おい、早く来いよ!こっちは腹減ってんだからさ!』


そこにはうまそうなトースト。うまいのは間違いない。◼️、料理できるようになったのか…


「知るかよ…ていうか、これちゃんと食えんのか?」


『失礼だな!?俺だって練習して上手くなったんだよ!』


◼️が怪訝そうな表情を浮かべ、こちらを見つめる


「いやだって、…台所に立てばフライパンかオーブンを爆発させてたお前が作ったもんだぞ?そりゃ誰だって食えるか疑うだろ」


『あの頃と比べちゃあいかんぞ?一口食ってみろ、ほっぺが落ちるぞ!』


◼️が自身と対になる椅子を指差し、食事を促す


「……いただきます」


サクッ ちょうどいい火加減で焼かれたトーストが音を立てる


「………うめぇ」


『だから言ったろ!?つか、なんでそんな嫌そうな顔すんだよ』


「うめぇから」


『理不尽が過ぎやしないか?』


そんな感じで、たわいのない雑談をしていた。


その時、俺が不意にカレンダーを見る


「あ、そういやお前明日誕生日か。遊ぶなら誕生日会も兼ねて明日にすりゃよかったな」


俺がおかわりした朝食を頬張りながら友人に言う。

そうしたら、◼️はどこか寂しそうな、しんどそうな笑みを浮かべながら言った


『いやいや、俺、誕生日の日に死んでるから。ほら、覚えてるか?前日に、“明日20歳になる祝いで二人で朝で飲み明かそう!”って言って酒買いに行ったろ?お前の母さんがハタチ祝いでくれた金で、全国で高級酒として有名な[桜ノ蕾]を買いに行った時!その帰りに事故死したんだよ、いい加減思い出せ』


「は?」


体験したことのない記憶


否、違う


体験したことのない記憶であって欲しかった記憶


『ほら、もう覚めろ。寿命以外でこっちに来たら許さないからな』


「待っ」


ガバッ 全身に違和感がある。その違和感の正体は、汗でびしょ濡れな衣服なようだ。


夢。


「………………夢?」


慌ててカレンダーに目をやる。そうだ、今日は◼️の誕生日。◼️の命日。

…鳴呼、何故、お前は


「よぉ、”彰”。」


俺の目の前にある墓跡には、びっしりと[紅桜 彰]の名が刻まれている。


「これ、手に入れるの大変だったんだぜ?感謝してくれよ」


そういいながら俺は、[桜ノ蕾]と大きく書かれた酒瓶を2本、墓前に供える。


「いつか俺がそっちに行った時ように、2本な。」


そう言いながら、俺は墓の裏へ周り、腰をかける。


これくらいは許してくれよ。


「……なぁ、なぁ。なんで死んじまったんだ。約束したろ、一緒に朝まで飲み明かそう、って。なんで、置いていったんだ、彰、」


風が吹く。木が揺れる。葉が飛ぶ。衣服が靡く。そして、それらの音に混じって、声が聞こえたんだ。


『……ごめんな、”勇”。』


確かに、そう聞こえたんだ。幻覚でも空耳でもなんでもいい。もう一度、彰の声が聞こえたことに、祝福を。




Merry bad end ?True end ?





やリなおシまスカ¿


ハい


イいエ ←






やリなおシまスカ¿


ハい ←


イいエ




𝑹𝒆𝒑𝒍𝒂𝒚



・ ・ ・





朝、なんとなくで開けっ放しにしていたカーテンから差し込んだ朝日に急かされるようにして目が覚めた。寝ぼけ眼で受け止めるには些か強すぎる明るさで、嫌気に近いものを覚えながらやや乱暴にカーテンを閉じる。…





𝑾𝑶𝑹𝑺𝑻 𝒆𝒏𝒅-幸セな結末を求メて-

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