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捨て猫と毒蛇

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捨て猫と毒蛇

4 - 第4話:短期滞在の予定と新しい顔

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2025年04月15日

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「で?ハヤセル、まずどこに行くって言ってたっけ?」「何度も言わせないでくれる?移民族街ミヤシロだよ」シュリメルの人の話を聞かないくせは今でも健在のようだ「ミヤシロ?」リーニが聞いてきた。おそらく両親からちゃんとした地理などの知識を教えてもらっていないのだろう「移民族街って言ってね、街の住民のおよそ7割が移民族で形成されてる街だよ」「何でそこに行くの?」「第1に広い、シュリメルの町とは比較にならないくらい広い」「小さい村で悪かったよ」「そこまで言ってないだろ?シュリメルの町にも魅力はたくさんあるし何より皆優しいじゃん。そこがあの村の魅力であり誇りだよ」「わかってるな」「機嫌がなおったみたいでよかったよ。2つ目の特徴はたくさんの地方から来た人が多いがゆえに色々な文化がある。情報や珍しい商品を取り扱ってる店も多い。その分食料や家具、娯楽などの商品と金銭のやりとりが活発な街だ。」「そこならシュリメルの町で買った小麦をパンにして売れば人口が多い分早く売れるってこと?」「惜しい!90点くらいかな?ほぼ正解なんだけど今回はその場で1500金貨以上稼がないといけないわけだからパン屋に小麦をそのまま売ってそこで代金を貰う」「確かにそうすればここでパンが売り切れるまで待機しなくていいし小麦をパンにして貰うためにかかる手数料も無いわけだ」「でもそれだとパン屋が絶対損をしない?」「安心しろ2人とも、そこはこの街の特徴を生かす」「特徴?」「そう!ミヤシロは山々に囲まれたいわゆる盆地だ」「それくらい知ってるよ。盆地は湿気がこもりやすくて水はけが悪いから桃とか林檎の果樹栽培が有名だろ?」「今リーニに説明してるからシュリメルは街に入るために必要な通行証明書に名前と通行料確認しといて」「へいへい」「つまりなリーニ盆地での小麦の栽培は非常に困難なんだ。だから街にほとんどパンが出回らないわけだ。そこに小麦を売ってくれるというのだからパン屋は喜んで小麦を買い高値で売り払うことができる」「でも皆同じ考えなんじゃないの?」「そこで今シュリメルが書いている通行証明書だ。これは商業組合に5年以上所属しているかつ年間100ゴールド分の税を払っている商人にのみ発行されているものなの」「じゃ他の人はどうやって品物を持ち込むの?」「たいていの商人はこの通行証明書を持っているから規定がゆるい武具や装飾品壺何かの物は持ち込めるがどこの地方のものかハッキリさせにくい食べ物の取り扱いには随分厳しいんだよ」「ハヤセは何で小麦を持っていけるの?」いつの間にかハヤセ呼びになっているのを疑問に思いながら「それは年間の税金が125ゴールドを超えていると食用品販売許可証が渡される。俺はそれを持っているから他の地域でも食べ物の販売ができるわけだ」「とにかく今から行く街でお金稼いだら次の街に行くのね?」「ざっくり言うとね」「ならあたしが活躍する番は無さそうだから着くまで寝てるよ」「そうか。積み荷の中に寝袋があるからそれでも使って寝ててね」「わかった…おやすみ」「あぁ、おやすみ」リーニが寝袋を取りに行くのと同時にシュリメルがやって来た「ハヤセル販売先の宛はあるのか?」「宛がないのに売りに行くほど計画性のないやつだと思われていたのか?」「いや?俺は町から出たことがないからお前の顔の広さを知らないからな」「そう言えばそうだな。ところでちゃんと通行証明書に署名したんだろうな?」「あぁ。勿論さ☆」「それが無いと宿どころか街にすら入れないんだからな?」「ところで後どれくらいかかるの?」「あの山を越えたらすぐだ」それを聞くなりシュリメルは安心しきったように横になった。

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