街を歩いてる時だった。広場で弾き語りをしてるお姉さんが居た。めっちゃ綺麗な声で、聞いたことある歌を歌ってた。
ボーッと歌を聴いているうちに、弾き語りは終わって、聴いてた人たちもだんだん減っていって、ウチとお姉さんだけになった。
「こんばんは。聴いてくれてありがとね。」
「知ってる曲だったの。ママがよく歌ってた。」
「あら、私もそうよ。母が毎日歌ってたの。」
「…………弾き語り、明日もする?。」
「多分する。よかったらまた聴きに来てね。」
お姉さんはそう言ってギターを抱えて立ち上がった。でも今ここで別れたら、もう二度と会えないような気がして気付いたらお姉さんの袖を引いて、引き止めていた。でも、何も考えてなかったウチの口から出た言葉はちょっと不自然だったかもしれない。
「……………ウチ、佐野エマ。お姉さんは?」
「黒川レイナ。また明日ね、エマちゃん。」
ウチはずっと前からお姉さんのこと知ってる。そんな気がした。前の苗字が同じだからかも。
私のママは弾き語りが上手だった。よくギターを弾きながら流行ってる曲とか童謡とかママが作詞作曲した曲とか色々な歌を歌ってくれた。
「ママー?あの曲って本当にママが作ったの?」
「そうよ。何でそんなこと聞くのよ。」
「今日ね、あの曲を知ってる人が居たんだ〜。」
ママは一瞬驚いた顔をして、俯き、顔を上げたかと思えば煙草を取り出した。火を付け、微笑み、「そう。」と小さく呟いた。
𝙴𝙽𝙳
補足】
イザナくんがギターを弾けると知った時思い付いちゃったよね、っていうお話(?
私思ったんです。イザナくんは大きくなるまでカレンさんが実の母親だと信じてたから、当時はちゃんと愛情も持ってたのでは?と。
黒川家が音楽大好き一家だといいな😭
カレンさんが作った曲を沢山の人に聴いてほしい長女レイナと、いつまでも忘れられない次女エマ。お互いが姉妹であることを知らないながらも運命的な何かに引き寄せられた二人。
……………..って考えたらなんかエモくね⁉️😆✨
ちなみに、エマちゃんが黒川家に加わる前の(捏造でしかないし、歌要素の匂わせすらない怖い)話があるので興味あれば……😿💦というかそれ見ないと説明が足りない🤦♀️レイナちゃんとカレンさんが同棲している理由もそれ見てくださればほわっと分かるかと思いますのでぜひ🙇🏻♀️🙌🏻