テラーノベル
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昨日は元貴の家に行って相談を受けた。
衝撃だったけど。
気持ちは分かる。
まぁ俺が、なんとか2人をくっつけてやるよ。
多少は頑張れよ、元貴。
「おはよ、涼ちゃん。」
いつも通り先に着いてた涼ちゃんに挨拶をする。
涼ちゃんはちょっと眠そうに若井おはよーと返した。
普段はこれだからな。このふわっとしてる涼ちゃん。
「ね、若井。」
涼ちゃんに呼ばれて何?と返事をする。
「元貴から……何か聞いてない……?」
え、エスパー?
昨日のこと感じ取ってる?
俺が固まっていると
「いや、ね?最近クマ酷いでしょ?寝られてないんだろうけど。何に悩んでるのかなって。俺には言えないのかなって。だから若井には相談してるのかと……。 」
と少し寂しそうに言った。
全部あってるな。もうちょい上手く隠せよ。
元貴にそう思った。
「いーや?何も聞いてない。俺も教えてくんねぇのあいつ。」
涼ちゃんにさらっと嘘をつく。目を見られたらバレるからバレないように後ろを向いて。
「そっか……打ち明けてくれる日が来たらいいんだけど……。」
涼ちゃんに嘘をつくのはかなり胸が痛む。
ごめんね、でも俺は2人をハッピーエンドにするって決めたから。
「若井も、悩んでたら相談してね。何でも。」
涼ちゃんは本当にお人好しすぎる。
心配だよ。元貴でいいのかよ。あれだぞ?
喧嘩売ってんのか?って声が横から聞こえてきそう。
「ありがと。悩むの自炊のメニューくらいだよ。」
そういうと涼ちゃんはあはっ家庭的だぁと笑顔を見せた。
やっぱり涼ちゃんは笑ってるのが1番だね。
よっしゃ。俺も頑張ってやるよ。
「ねね、涼ちゃん。」
撮影の合間に涼ちゃんを引き止める。
んー?と俺の方を見た。
「元貴にさ、眠れるような何か、プレゼントしない?」
まず、もうちょっと2人を近付けないとな。
そう思ってプレゼント大作戦に移す。
「あぁ……!いいかも!」
涼ちゃんの顔がパァっと明るくなりスマホを取り出す。
んー、何がいいのかな、アロマ?好みがあるしな。ミスト?これも香りが分からないか。
いつも通り独り言ではない独り言を呟きながら何をプレゼントしようか探している。
「涼ちゃん、元貴、森林とかの匂い好きだよ。」
前にこの匂い落ち着くーって撮影で言っていたのを思い出す。
絶好のチャンスだろ。
昨日ちゃっかり寝室見たけどアロマやミストは持って無さそうだった。
「あ、そうなの!じゃあ探しやすいね!アロマ、いいかも。」
うんうん。いいぞ。
「俺からも渡すから涼ちゃんはアロマね。」
それは涼ちゃんが渡して欲しいから。
そっか!分かった!と言って詳細ページに目を戻した。
よし。あとは涼ちゃんに渡してもらうだけ。
数日後涼ちゃんからLINEでアロマ届いたよ!若井はいつ渡す?と連絡が来た。
俺はしばらく届かなそうだから、先渡しな。元貴も喜ぶよ、と返信をする。
大嘘だけど。俺別に渡すもの用意してないし。
そっかぁどうやって切り出そう……
そう返事が来た。
さて、俺が、2人だけにしてやろう。
さらに数日後。
3人で最後にインスタライブをし、あとはダラダラ帰るだけになった今、俺は今日決行しようと思っている。
今朝元貴にちょっと夜曲で相談したい楽屋でいいから、と連絡をしといた。
だから元貴は書類を眺めている。
で、涼ちゃんには今日楽屋で相談したいって元貴に連絡するからその時渡そうよと連絡をした。
これで俺が、
「あ、やべ俺さっきのとこに荷物置いてきちった。取ってくるわ。ちょっとまってて。」
と。中々に名演技だろ。
わざと忘れてきたのだが。
え、という声が聞こえたけど。聞こえなかった振りをしよう。
ガチャっと扉を開けて、外に出る。
そして涼ちゃんにつかさず連絡をする。
プレゼント、渡しちゃえ。今がチャンス!と。
頑張ってくれよ。と心の中で応援しながら。
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