テラーノベル
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まあ
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「ゆがみ!再テスト終わってないだろ。やってくれないか。」
放課後僕はあの子に声をかけた。
「せんせーのお願いならいいよ」
「やってあげる♥︎」
「せんせー勉強わかんなーい」
「べんきょーおしえて?」
かれこれやっているうちに11時30分を回った。
「せんせーねむい」
「せんせーはねむくないの?」
「ねむくないよ」
実をいえばねむい。
でも
ここは夜間学校だから夜にやるのだ。
教師が眠いなんてありえない。
ちなみになぜゆがみが夜間学校に通っていたのかと言うと……
あ、これは言っちゃだめなやつか。
言わないでおこう。
「わたし今えーと16才!じゃん?20才になったらせんせーわたしとケッコンしてくれる?」
「え?」
今ので眠気もふきとんだ。
「でもせんせー今24才かー」
「歳離れてるね」
「わたしはべつにいーよ?」
「せんせーはいや?」
あの子はときどき冗談を言う。
ドキッとするような冗談を。
「ほら、冗談いわないの。勉強続きやるよ?」
「はーい」
「冗談じゃないのに。」
ぼそっと何かをつぶやかれた気がするけど、きっと気のせいだろう。
気づいたら12時をまわっていた。
「せんせー終電すぎちゃった。」
「帰れない」
まただ。
前も同じことがあった。
またぼくのせいであの子が帰れなくなった。
ぼくも電車だから帰れない。
そもそも生徒を置いて帰ったらだめだろうから。
「せんせ?帰れなくなっちゃったね。」
「せんせーのせいだよ?」
「朝までずぅっといっしょだね!」
「うれしーなー」
コメント
1件
第3話、読み終わりました。夜間学校の静けさと、眠気をこらえる教師の視点がすごくリアルでした。あの子が言う「冗談じゃないのに」の呟き、絶対気のせいじゃないですよね。年齢差や立場をわかった上で、それでも「一緒にいたい」と仕掛けてくる感じ、なんだか切なくて甘酸っぱい。また帰れなくなった、という繰り返しが、偶然じゃない必然みたいでドキッとしました。次が気になります。