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インターホン が 鳴った 。
「 は ~ い 、 今 行きます よ ~ 。 」
「 お 届け物 です 。 」
「 ありがとう ございます 」
荷物 を 受け取った 俺 は 、 部屋 へ と 戻る 。 どこか 浮き足 立っている よう だった 。
箱 を 開けて 、 ある 物 を 取り出した 俺 。
「 これ が 本物 か ~ 。 」
それ は 、 あの 手錠 だった 。
「 やっぱり 、 いるま には 本物 の 気持ち を あげない と … 玩具 みたい な 偽物 じゃ なくて 、 本物 を ね 。 」
俺 は 、 手錠 に イニシャル を 刻む 。
「 … いるま 、 喜んで くれる かな … 」
朗らか に 笑う 俺 に は 、 似合わない 代物 だった 。
「 な 、 何で … ? 」
まさか 、 この 手錠 を 頼んだ の が 、 俺 だった なんて 。
嘘 だ 。 こんな の 悪い 夢 に 決まってる 。
だって 、 いるま は … 俺 の こと 愛してる って … 言ってた の に …
… それ も 嘘 だった の かな 。 俺 を 騙す ため の …
いるま は 、 この こと 隠したかった の … ? 俺 が 落ち込む って 思った … ?
「 … 早く 帰って きて よ … っ 」
視界 が 霞む 。 不安 で ゞ 仕方 が ない 。 いるま の 優しい 声 が 聞きたい 。
愛してる まで 嘘 って 言わない よ ね … ?
本当 に 、 愛してる ん だ よ ね … ?
「 嘘 だった の … ? 全部 … お 芝居 … ? いるま の 愛 は 作り物 だった の … ? 」
どうか この 声 を 聞いて 欲しい 。 どこ に カメラ が あって 、 どこ に 盗聴器 が ある か なんて 分からない 。
でも …
「 寂しい よ 、 すっごく … 」
俺 は ひたすら に いるま を 呼び 続けた 。
もう どれ くらい 経った か 分からない 。 この 部屋 に 閉じ込められて から 、 時間 なんて 気 に せず と も いるま が 教えて くれた から 。
まだ 一向 に 開く 気配 の ない 部屋 の 扉 。
俺 は 、 不安 な 気持ち を 押し 殺して 、 まだ 探索 を 続ける こと に した 。