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ハインの回想シーン(2012。メキシコ合衆国にある
メキシコシティ国際空港((ベニート・フアレス国際空港))にて
ミャンマー人一家4人が来ていた。ソー・ハイン(当時6歳)にイェ・ウェイ(当時11歳)、父親ラ・ラ・ゼーヤに母親ミャ・ラ・ニュンの4人だった。ハインとニュンはメキシコの民族衣装のウィピルをここに来る前に東京フリーク区で着用し、ウェイとゼーヤはチャロというカウボーイ風の民族衣装にソンブレロというツバの広い帽子を被っていた。
ウェイ『やっとメキシコに来たぜ!!イェーイ!!』
ハイン『そうは言っても目的地のグアダルーペ寺院に行くことを忘れないで。そこの旧聖堂と新聖堂を見に行くから騒がないこと。さもなくばスリッパでアンタを殴るわよ?』
ニュン『アハハハハハ!!だいぶ私に似て来たわね、ハイン?でもスリには気をつけてね、日本とはそこら辺は違うから。もう一度言うよ。高価な物はないよね、さすがに?』
ゼーヤ『もちろんないです。』
ハイン『ないわよ。』
ウェイ『ある訳ねーじゃん』
そう言って家族4人で空港タクシーに向かった。
ニュン『事前に航空チケットを買って良かったわね、ゼーヤ?』
ゼーヤ『そうですね〜普通のタクシーとかバスなんか使ったらスリの被害に遭いそうですからね〜』
その時、空港特有の混雑する中、スリをしてハイブランドの服を着ている女性の高価な財布を盗む様子をウェイが目撃していた。
ウェイ『アイツ、あんな高そうな物盗みやがったな…ハイン、まさかあれをやるつもりなのかよ?
ハイン『当たり前でしょ?どんな事情があっても盗んじゃダメでしょう?』と言い、ハインは6歳ながらもダッシュでそのスリ犯1人を追いかけていた。
スリ犯『なっなんだ、このガキは…!スピードがクソ速ぇ…!逃げるか!!』と言い、ダッシュしたがハインの『ピュンッ!!』とジャンプでスリ犯の膝の関節をブラジリアンムエタイキックで『バチッ!!』と狙った。
スリ犯『グワァァッ!!』と叫び、倒れていた。
ハイン『厩戸王…』と言い、ハインの背負っているリュックサックからペットの1mのトビズムカデが登場し、スリ犯の後ろ首に毒牙で噛みつき、気絶させた。
ハインが911番通報をして無事にスリ犯は警察官たちに手錠をかけられて連行されていた。
ウェイは盗んだ高価な財布を取り返して女性に渡した。
※911番通報はメキシコにおける日本の110番通報と同じ意味を持っています。
ウェイは11歳ながらもこう女性に話していた。『いいですか?いくらこの場所でもスリの被害は多いですから、くれぐれもファッションには気をつけてくださいね。』
女性『外国の方なのに随分とこの街に溶け込んでいらっしゃいますね。くれぐれも気をつけますね、アディオス(さよなら)』と言い、無事に立ち去った。
ウェイも『アディオス』と返していた。
これで無事に4人で空港タクシーに移動した。
運転手『オラ(やあ)!!もしや外国の方ですね?!!』と気さくに声をかけていた。
ニュン『はい!東京フリーク区から来たミャンマー人なんです!!』
運転手『東京フリーク区?あそこね!!アメリカフリーク州の姉妹都市ですよね!!でもよく来てくれました!!ではどちらに伺いますか?!』
ゼーヤ『グアダルーペ寺院までお願いします』とそう言って21分程かけてベニート・フアレス国際空港からグアダルーペ寺院まで向かった。
車内
運転手『よくスリ野郎を退治できましたよね!!格闘技なんかやってたんですか?!でも本当に忠告しますよ!!日本とは感じ方も違うと思いますけど、白タクや、無闇にバスと地下鉄に乗らないでくださいね!!スリや強盗被害に遭うから!!後、スラム街みたいな場所なんか特に一番危険ですからね!!特にあなたたちみたいな観光客をターゲットにするから!!』
ニュン『私たちが行きたいところは観光名所だけですから大丈夫ですよ!!』
運転手『例え観光名所だとしてもスリには用心してくださいね!!』
このように忠告を受けて4人は無事に到着した。
運転手『はい、チケットに500メキシコ・ペソ(MXN)になります』と言い、ニュンはお財布からジャラジャラと音を鳴らして運転手に渡した。
ゼーヤ『チップは含まれてないですね?』
運転手『はい。もちろん大丈夫ですよ。
※500メキシコ・ペソ(MXN)は日本円で4000円か5000円程相当する金額です。
運転手『それでは、ブエン・ビアヘ(良い旅を)!』
そしてグアダルーペ寺院の門前に到着。
そして司祭が登場。
司祭『オラ、アミーゴ(スペイン語:やぁ相棒)!!今日は家族で来たの?ホセ!!マリア!!』と情熱的なテンションで声をかけていた。
ゼーヤ(洗礼名:ホセ)『そうなんですよ!今日は子供たち2人も来たんですよ!!』
ニュン(洗礼名:マリア)『子供たちにも洗礼名名付けたんですよ!!上の長男のイェ・ウェイで、洗礼名はチーチョ。2人目は下の長女のソー・ハインで洗礼名はイネスなんです!!』
ぇ
司祭『まずはどこへ伺いますか?!!』
ニュン『今から旧聖堂から行きたいんです!!歴史勉強も兼ねて子供たちに体験させたいんです!!なので案内をポル・ファボール(お願いします)!!』
司祭『ではついて来てくださいね。でも神聖な場ですので喋る時は大声を控えるようにポル・ファボール』と助言をして旧聖堂へと向かった。
新聖堂の隣にある旧聖堂に向かった。
司祭『旧聖堂はメキシコシティ特有の地盤沈下により、建物全体が八の字のように歪んでいるのが特徴なのです。しかもバロック様式が施されています。ご覧ください、この歪み具合を。理由としては湖の干拓地という地盤の弱さが大きく関係していると言われています。ですが、中に入っていただくと美術館としても博物館としても見学は可能ですので..では私はここで失礼致します。わざわざ遠くまでお越しくださりまことにグラスアス…またノス・べモス』
と言って立ち去った。
そして旧聖堂の中で家族たちが博物館のような雰囲気を味わいながら歴史をゼーヤが子どもたちに話すのだった。
ゼーヤ『この場所が建てられたのは15世紀頃のメキシコ。1人の農夫だったチチメカ族のフアン・ディエゴがいました。』と
ウェイ『それでどうなったんだよ?』
ハイン『続きを聞かせて、お父ちゃん?』
ゼーヤ『この寺院が建てられる前はテペヤックの丘とも呼ばれ、そこでフアン・ディエゴは空に浮かぶ光漂う聖母グアダルーペ様が登場しました。そして彼に命じました。『ここに教会を建てなさい』と。その言葉を伝えるために当時の司祭様に説得を試みましたが証拠不十分だという理由で追い出されました。再びグアダルーペ様がいる丘に戻った時には奇跡のバラが咲いていました。たくさんのバラにマントで包み込み、当時の教会にバラを聖職者たちに見せただけでなく多くの人々に対して奇跡を起こしました。これが聖母グアダルーペ様の誕生及び、この寺院の建設が始まりました。それでは新聖堂へ行きましょう。そこに行ってグアダルーペ様の肖像画を見てお祈りをしましょう』と。
そして外を出て新聖堂に歩いて向かうのだった。
ハイン『新聖堂ってところ新しそうな雰囲気じゃない?』
ゼーヤ『よく気がつきましたね。実は20世紀頃に作られたモダン様式な建築技法なんです。私がまだ赤ん坊の頃くらいに出来た建物だと言われていますからね。建築家のペドロ・ラミレス・バスケスによって建てられました。』
ニュン『なぜ丸いテント状のデザインになってるのかは中に入ればわかるけど、どの方向でも祭壇にある聖母グアダルーペ様が見えるように工夫されているんだよ。』
ウェイ『その聖母のグアダルーペ様って褐色肌してるけど、なんで?』
ゼーヤ『メキシコにいる先住民たちとの調和、共生、受容の目的で現地の習慣に合わせるためだと言われているの。だから私たちの家の祭壇には褐色肌のマリア様、グアダルーペ様が飾られているのよ。』
そう言って新聖堂の中に入る4人家族だった。
ハインが無邪気に『なんて素晴らしい場所なの?』と思いながらも荘厳な雰囲気に圧倒されるのだった。
ミサ特有の聖堂内に響く人々の囁き声のような祈りの音が響き、蝋燭の匂いまでもが漂っていた。さらには重厚なパイプオルガンもどの角度からも見渡されていた。
ニュン『本当に、まるでお母さんが見守ってくれているような安心感があるね。グアダルーペ様の愛と平等精神が…この空気感を漂わせるなんてね…』そう言って祈りの椅子に向かっていた。
それぞれ椅子に座り両手を組んで、願いを心の中で伝えようとするのだった。
コメント
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うわあ、回想シーンなんだね!6歳のハインちゃんがもうスリ犯をブラジリアンムエタイキックで倒しちゃう逞しさ、笑ったしカッコよかったよ。ペットのトビズムカデ登場とか予想外すぎてびっくりした(笑)。それに、家族のグアダルーペ寺院でのやりとりから、ハインの正義感のルーツや家族の絆がじんわり伝わってきて温かくなった。新聖堂の設計思想とか、史実や文化を物語に自然に織り込んでるのもいいなあ。続きがますます気になるよ!