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遥か昔、世界は一つの光と闇によって構成されていた。 それは「調和の神ラーゼ」と「混沌の神ノクトゥリス」と呼ばれた、双子の神の力によるものである。
ラーゼは秩序と創造を司り、人と自然を創り上げた。 ノクトゥリスは変化と破壊を司り、死と再生の輪廻を与えた。
二柱の神は相反しながらも均衡を保ち、やがてその均衡から「七つの原初の力」が生まれる。 これこそが、魔剣の源泉であると言われている。
■ 七つの原初の力(魔剣の根源)
1. 炎:燃やすことで変革をもたらす力(→《イグナリア》) 2. 風:自由と意思を象徴する流転の力(→《フリューゲル》) 3. 闇:内面の欲望と真実を映す影(→《シェオル》) 4. 光:希望と導きを象徴する浄化の力(→《ルミネリス》) 5. 雷:瞬間と衝動を支配する力(→《ヴァルゾルグ》) 6. 氷:時間と記憶を封じる静寂の力(→《セレナイト》) 7. 死:終わりと新たな始まりを司る力(→《ネクロドミナ》)
神々はこの七つの力を「契約の器」として、それぞれ封じ込める。 それが「魔剣」となった。
魔剣は単なる武器ではなく、「力の具現」として世界に影響を及ぼす存在だった。 力を求める者は魔剣を追い、魂を差し出し、時にはそれに喰われた。
神々は嘆き、魔剣を地の果てと天の極に封印する。 しかし、人類は再びその封を破り、神をも恐れぬ力を求めた。
魔剣をめぐる最初の戦争——「神々の黄昏戦(ラグナス・エクリプス)」が勃発する。 この戦争で、神ラーゼは命を失い、ノクトゥリスは深淵へと消えた。
神なき世界となった後、人類はその“遺産”を魔導技術として再構築。 魔剣は禁忌の兵器から「奇跡の装置」へと変貌し、再び争いの種となる。
だが、神々の意思は今なお魔剣に宿っている。 リューカの見た夢、剣から囁かれる声。 それは、かつて世界を創った存在の「問い」なのかもしれない。
——お前は、この力で、何をなすのか?
この問いに、答えられる者だけが「魔剣の継承者」となれるのだ。
物語は、単なる戦いではない。 それは、「神々が人に託した問いへの回答」でもある。
そして今、最後の剣《ネクロドミナ》が目覚める時、世界は再びその“問い”と向き合う。
世界を創った力。 それを、誰が、何のために振るうのか——