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3,[恋をする]ミミ「ただいま戻りましたー」
そう言って事務所に戻ると、俺の顔を見た先輩が顔を曇らせた。
イタカ「またトラブル起こしたんですか、?今月で何回目、、」
嗚呼、またお説教かとめんどくさく感じていると、その声を聞きつけてアイツがこちらに顔を覗かせた。またいるのか、と思った瞬間、慌てた様子で俺にそばによってきて、
パウル「あ、あの!イタカさん!お説教も 大切!だけど、ミミさん、怪我してる、手当!しなきゃ、!」
と、相変わらずの拙い喋り方で先輩に語りかけた。先輩は、「確かにね、」と言いながら椅子まで俺を連れてった。内心、面倒なお説教が無くなったと俺が喜んでいると、救急セットを持ったアイツが俺の元へやってきた。そんなデカイ手でできるのか、と思っていたらポチポチと自分の肘元にあるボタンを押し始めた。そうすると、デカイ手が外れ、中には細い指の小さな手が出てきた。驚いていると、「義手なので」と苦笑いした。先輩の足と同じ感じか、と納得した。そうしていると、アイツは俺の頬を撫でてきた、驚き、あいつの顔を見たとき、アイツは顔を酷くしかめていた。怒っているとかではなく、辛そうに、寂しそうな顔をしている。困惑していると
パウル「だいじょうぶ、?」
そう、アイツは言ってきた。心にスっと入って来て、俺は酷く動揺を見せてしまった。
ミミ「心配なんていい、」
そんな可愛げの無い言葉を言って、顔を背けた。
パウル「するよ!心配!!」
そう言ってグイッと顔を近ずけられた。可愛らしい容姿と、俺を真剣に心配してくれる姿に、俺の心は撃ち抜かれた。本で読んだ”恋をする”とはこのことだと直感的にわかった。その後、放心状態の俺の怪我の手当をしてくれ、もう迎えが来たようで、「あんまり怪我とかしないようにね、」と優しい言葉と笑顔を残して帰って行った。その後、その様子を見てた先輩に心底いじられた。ムカついていつつも、頭の中はアイツでいっぱいだった俺に、
イタカ「まぁ、応援しときますね、」
ミミ「ナニ、がですか?」
イタカ「動揺が隠せてませんよ。案外わかりやすいんですね、ミミくん」
そう、先輩にいじられてしまった。