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翌日も、そのまた翌日も
大森が来ない日が続いた
感染症だからと、見舞いには行けていない
この際移ってもいいから、様子を見に行きたかった
若井はこの数日間、ギターをまともに弾けていない
そのくらい大森が気掛かりで仕方なかった
今日はラジオ収録
まだ時間があったので、大森の家に寄ってみることにした
タクシーを捕まえて、大森の住所を伝える
流れゆく街並みを眺めながら若井は大森のことを考える
あの大森が、病気で何日も休むのか それほどしんどいのか
考え出すと止まらなくて、若井は思考を止めた
行けばわかる。 今は、考えなくていい
そう自分に言い聞かせていた
大森の住むマンションに着き、エントランスでインターホンを押す
しかし応答はない
若井は不安のゲージがいっぱいになって溢れそうだった
その時丁度、中から人が出てきたので、自動ドアが開いてるうちに中へ入る。
大森は確か…3階
エレベーターを使い、3階まで行き、再びインターホンを押す
応答はないが、代わりに部屋の中から大きな音が聞こえた
何かを打ち付けるような音
若井は居ても立っても居られなくなり、ドアノブに手をかける
鍵がかかっている
「元貴! おい!!!」
ドアを強めに叩きながら叫ぶ
近所迷惑など、考えている暇はなかった
少し経って、鍵の開く音がする
「わ、かぃ、?」
「元貴! よかった、 すげー音聞こえたから、心配でさ、」
「来ちゃダメって、 言われたでしょ、?」
「ごめん、心配で、 何も手につかなくて…」
「はゃく、 帰って、」
「え? でも、、」
「いいから、!!」
勢いよくドアを閉められる
若井は数秒動けずにいた
明らかに痩せていた大森の姿、腫らした瞳
誰もが見てわかるほどに、大森は変わり果てていた
でも、拒絶されてる以上 干渉はできない
いつか話してくれるだろう
そう信じて 若井はその場を後にした。
そしてこの行動は、後に若井を苦しめることになる。
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