テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
2件
わぁお……一ヶ月?一ヶ月間毎日図書館に行ってるんだったらきっと図書館が出会の場かな……いや、その帰りとかも……✨ 続き楽しみにしてます!!!!
pn「もうこの街ともお別れかぁ …. 、」
愛知から大学の為に東京へ来て4年。
東京はとてもじゃないけど住めたもんじゃないと思う日々だった。
家賃も物価も高くてなんでも売ってるのにお金がなければ何にも楽しくない世界だった。
でもそんな東京の街に居れるのもあと1週間。
俺は無事に大学生活の4年間を終え地元には帰らず田舎の静かなところで新生活をしようと思う。
部屋に置いてあったぬいぐるみも家族との写真も家具も、気づけば全てダンボールの中で、だんだんと物が減っていく部屋を見て少し寂しく思った。
pn「あッ このお店良かったなぁ〜 …」
スマホのカメラロールを遡って見てみればすごく充実した東京の街並みやお店の写真で埋め尽くされていた。
俺も4年前にわくわくしながらこの街に来て、初めて見るものはなんでも写真を撮ったし高いビルに圧倒されてよく人とぶつかっていた。
俺は残りの1週間で隣人の人や大学生活を一緒に送ってくれた友達へお菓子などを渡した。
そんなことをしているうちに1週間は過ぎ、気づけば俺は新幹線に乗っていた。
目が覚めるともう到着していて、窓の外を見れば高いビルなんな一切なく緑が生い茂っていた。
俺は生まれたところも都会だったからこんな景色を実際に見るのは初めて。
人の話し声や雑音が一切聞こえずただただ時間がゆっくりと流れているようなところだった。
鳥のさえずりや川の流れる音。
全てが俺の心を浄化しているような気がした。
新居はこの小さな田舎の町にある小さなアパート。家賃も東京より断然安くて広いし綺麗。おまけに中々土地もいいし俺が望んでいた暮らしに合うところだった。
新居の鍵を貰い新しい自分の部屋の扉を前に深く深呼吸をする。
扉を開ければ木の香りがふわっと全身を包み込む。すごく日当たりの良い場所だった。
pn「よぉ〜〜し !! 新生活楽しむぞぉ !!」
俺の新生活は始まった。
pn「うーん … 本当に何も無いんだな 、」
一気に何も無いところに来たせいか生活を初めて思うのはそれだった。
pn「でもネットとかは東京と対して変わんないし … 、あ !! 図書館あるんだ … 」
どうやらこのあたりに大きい図書館があるらしい。
写真を見る限り中は木で落ち着いた雰囲気だしガラス張りで日当たりも良さそう。
本もすごく沢山あるし暇つぶしにはなりそうな場所だった。
pn「引越しの片付け終わったら行ってみるか」
昔から本を読むことはよくあったので読書は別に嫌いじゃない。
何より迫力がありそうだったから行ってみたいと言う気持ちが強かった。
カランカラン ヾ
オシャレなカフェのような音を立てて開く扉を通るとそこには図書館独特の本と図書館の中にある小さなカフェのコーヒーの香りが広がっていた。
人も東京なんかと比べられないくらい少なくて皆自由に勉強したり読書したりしていた。
pn「おぉ … すご 、」
想像の2倍…いや3倍くらい大きい図書館だった。
俺はとりあえず小説が並んでいる所を探して更に自分が好きそうな小説を探す。
pn「え〜〜面白 ッ !!」
気づけば俺は図書館に1ヶ月の間毎日通っていた。