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私と死神

7 - 第7話 私とわたし

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2023年09月09日

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「あやねさん。患者さんです。」

「はい。どうぞ。お入りください。」

「こんにちは」

「こんにちは。どうぞ。おすわりくだい。」

「はい。」

あの後わたしの声は聞こえなくなっていくんだ。そう思っていた。でも、わたしはずっと私の心の中にいて、私はわたしに悩みを話した。すると心が楽になる。私はあれから高校受験をした。そして今精神科医として働いている。私がここまで来れたのは、

「ねぇ、私。この人、昔の私みたいだよ。学校関連でも、家庭関連でも悩みがあるのかも。」

心の中にわたしの声が響く。

そうだね、わたし。

心の中にいる、わたしに、そして、今でも連絡を取り合う仲の雪子のおかげだ。

「梅野あやねです。あなたの、辛いと思うこと、すべて教えてください。それと、私に…わたしに相談すると言う選択をしてくれて、ありがとうございます。」

「…!助けて、ください…!」

「はい、一緒に考えていきましょう。よく寝ればいい。なんて、適当なものじゃなく、しっかりと、具体的な、あなたが実行できる解決方法を。」

これからも、私は生きていく。私とわたしの二人で。

【完】

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