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こんにちは!!
今回スグツバでーす!!
⚠注意⚠
ポケモン
スグツバ…?多分スグツバ
好きとかいう話はあるけど薄めかも
キャラ崩壊多めかも
地雷さん責任は取らない
誤字多めの可能性あり
それではどーぞ!!
就寝時間寸前のポーラエリア。
22時寸前だからか、冬ほど寒いからなのか。深夜2時かのような色に夜空は闇に包まれていた。その空をカイリューの背中に乗り、風を感じながら目的地へと向かう。暇つぶしとも言わないが、何となくのポケモン特訓だ。ポーラエリアの地形は大抵頭に入れ込んである。そりゃあここの四天王担当なんだから入れ込んでなきゃおかしくもある。馴染みのある景色を見ている内に、目的地へ辿り着く。馴染みのあるというか、大体何処でも似てると言うか。それでも覚えているこの場所。この高所の洞窟から見る景色は、暗闇でも最高に良く見える。特に深い人との思い出は無いが、相棒達をずっとここで特訓させていた思い出があるのだ。着いた途端手持ちを全てボールから放り出し、自分は冷えた岩の壁に寄りかかりながら、
「…ブリジュラス…ラスターカノン、」
なんて力強さの欠片もない指示を出す。こんな指示でも従ってくれる相棒にはとても感謝している。
𓈒𓂂◌𓂂𓏸𓂃◌𓈒𓐍𓂃 𓈒𓏸◌𓈒 𓂂𓏸
この岩肌に触れていながら指示を出しているうちに、消灯時間はとっくに過ぎていた。
そろそろ帰って寝るか。
そう思い洞窟からするりと顔を出す、先程より暗くなっている。そう感じた矢先、洞窟の前を何かが通り過ぎて行った。多分ポケモンだろう。ものすごい勢いだったが大丈夫だったのだろうか?そう感じもう少し顔を出して見てみると、こちらに速度を落として来ているように見える。ボーッとそちらを見ていると、いつの間にか崖っぷちにそれは辿り着いた。
「…痛った…っえ、誰か先約いた…?」
「…おっ、元チャンピオン様でしたかい」
「はっ゙!?なんでカキツバタがっ…」
「そりゃ、ここで特訓してたんでねぃ」
「…はぁ」
そう言いながらスグリは俯きながらぐしゃりと自分の手で前髪を歪ませた。
「…にしても、なんでここに来たんですかぃ?」
消灯時間はとっくに過ぎているのに当たり前のように来たスグリに何故来たのか、中身を詳しく言うと何しに来たのか、疑問をぶつける。
「…別に、カキツバタには関係ないべ」
「というか、俺がここ使うから出てって欲しんだけど」
面倒くさそうにこちらを見ながら彼…スグリは話す。
「おー、いいますねぃ…」
「まぁ、オイラは理由言われるまで引き下がりませんでぃ?」
そう言いながら自分より低い位置にある頭を覗く。恐らく自分の今の顔は皮肉っているようにほくそ笑んでいるだろう。
「はぁ…特訓しに来た ほら、カキツバタには関係ないべ」
「おー、そりゃ熱心で お、そいじゃあさ…」
「何?」
言葉の続きを話す直前に身長差のある彼の肩に腕を乗せ、疑問を浮かべた彼の顔に一言放つ。
「一勝負、どうですかい?」
そう言った途端、スグリの顔が軽く強ばる。けれど、その黄色い蜜色の瞳には光が溶け落ちていた。
𓈒𓂂◌𓂂𓏸𓂃◌𓈒𓐍𓂃 𓈒𓏸◌𓈒 𓂂𓏸
「カミツオロチ!きまぐレーザー!」
「ブリジュラス、エレクトロビーム」
お互いのテラスタルした切り札が声を上げる。共に雨パーティーを組んでいるため、洞窟の中でもお構い無しに雨が降る。雨で薄暗いこの中で、テラスタルがギラリと、洞窟の周りでさえも辺り1面輝いていた。スグリは垂れた髪を、カキツバタは張り付く髪をお互いに気持ちが高ぶった表情で掻き上げる。
時間経過なんて、考える暇など無かった。
𓈒𓂂◌𓂂𓏸𓂃◌𓈒𓐍𓂃 𓈒𓏸◌𓈒 𓂂𓏸
「お〜、」
「…わや…っ勝った!!」
そう言いながらスグリは今の洞窟の甘い香りと違い、輝かしい、眩しい笑みを浮かべた。その顔に心を打たれたかのように、釘付けになる。前に戦った時との感情の差を感じた。この前のチャンピオン戦の時と違う、本気でポケモンと向き合い、バトルを楽しんでいる。まるで別人のようだ。本気で喜んでいて、こちらの感情も面白みから恋心へ動いているのではないだろうか。そう錯覚させるくらい、スグリの顔は、魅了出来る程綺麗だった。
「…そーだ、今のうちに渡しといてやるよぃ…少々お待ち…」
「?」
疑問を浮かべた顔をしたスグリの前で、よいしょとカバンの中を漁る。
「…あった、オイラの気が変わる前に貰ってくれーい」
そこに差し出したのは
わざマシンの、「ドラゴンエール」だ。
「…なんで俺に?」
全く身に覚えが無いようだ。
その本気でわからない
と言いたげな顔に1つ言わせてもらう。
「スグリさんよーう、チャンピオン戦、わざマシン貰わずに行っちまったろぃ?そこの穴埋めみたいなもんよ」
「あっ…」
思い出したかのようにスグリの顔が曇る。
「…っま、オイラはいーけどよ、他の四天王にもそれしてたらツバっさん怒りますよぃ?」
面白半分のように、スグリの気持ちを晴らすように、軽い言葉を投げかける。
まぁ、今のスグリにとっては重いかもだけど。
「…流石に…してない…」
「ほんとーに?」
「流石にしてないべ!?」
「…そーかい…」
「でも、カキツバタの……なとこ…わや……だべ」
「んー?オイラがなんだってぃ?」
「わぎゃー!?別に!?カキツバタのことなんてなんも言ってないべ!このバカツバタ!!」
そういうスグリの顔はカミッチュの様に真っ赤に染っていた。ふと
あぁ、キタカミのりんご食いたい。
なんて関係ない話を思い出してスグリに声をかけたところ、今度くれるってのはまたのお話。
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。・:*:・゚★,。・:*:・゚☆。・:*:・゚
就寝時間なんて気にしないで出てきた夜中。誰も居なくて、誰にも指図されないその場所。そこへ手持ちのカイリューで向かう。
あっ、あそこだ。
大急ぎで入り込もうと速度をあげる。するとあげすぎたのか通り過ぎてしまった。
失敗したな…
と思いつつ速度をさげて入り直す。頭を少しぶつけたようだ。痛い。はぁ…なんて落ち込みながら洞窟へ「…痛った」なんて独り言を話しながら入る…前に1つ特徴的な前髪?が見えた。
「…っえ、誰か先約いた…?」
まぁ、その前髪のやつなんて、一人しか居ないんだけど。
。・:*:・゚★,。・:*:・゚☆。・:*:・゚
「…わや…っ勝った!!」
大接戦だった為、勝利の満足感はものすごいものだった。そのように喜んでいると、カキツバタが何も発しなくなったことを思い出す。ちらりと見た顔は、こちらから目を離せないように、少しの驚きのような顔を浮かべていた。カキツバタの事だから、次話す言葉でも考えてるんだろう。
「…そーだ、今のうちに渡しといてやるよぃ…少々お待ち…」
なにかこちらから話した方がいいか?そう考えているとそんな言葉をかけられる。
渡すものって、なんだろ、なんかあったっけ?
沢山の考えを整理しているうちに、1つのモノを持った手を差し出されていた。
「…あった、オイラの気が変わる前に貰ってくれーい」
手にあったのはわざマシン。見た目と色味的に、ドラゴンタイプであろう。
「…なんで俺に?」
全く身に覚えが無い。本気でわからない。何故俺に?
「スグリさんよーう、チャンピオン戦、わざマシン貰わずに行っちまったろぃ?そこの穴埋めみたいなもんよ」
「あっ…」
あの頃の記憶が、鮮明に全て脳に浮び上がる。そうだ、あの頃の俺は。
「…っま、オイラはいーけどよ、他の四天王にもそれしてたらツバっさん怒りますよぃ?」
面白半分のように話すカキツバタ少しの元気…?が出た気がした。
「…流石に…してない…」
「ほんとーに?」
「流石にしてないべ!?」
「…そーかい…」
「でも、カキツバタの……なとことかわや……だべ…」
「んー?オイラがなんだってぃ?」
「わぎゃー!?別に!?カキツバタのことなんてなんも言ってないべ!?」
「…でも、カキツバタのそういう仲間思いなとことかわや好きだべ、」
恋愛的な意味で。
「んー?オイラがなんだってぃ?」
笑顔のカキツバタが ヌッ と後ろから視界出てくる。
「わぎゃー!?別に!?カキツバタのことなんてなんも言ってないべ!このバカツバタ!!」
この思い切りで出した本当の言葉が伝わるのは、いつになるのかな。
。・:*:・゚★,。・:*:・゚☆。・:*:・゚
「てゆーか、オイラこんな話したらキタカミのりんご食べたくなったー」
「はぁ?…まぁ、今度持ってきてやるべ…」
「おっ、ありがて〜」