テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
タイトル
「“まぜ兄”って呼べない場所」
第1話
「らいと、遅い。」
小さくため息をつきながら、
俺はスマホの画面を見た。
数分後、ドアが開く。
「ごめん、まぜ兄…」
入ってきたのは
明雷らいと。
…しまった、という顔をするらいと。
俺はすぐ小声で言った。
「お前さ、外ではその呼び方ダメだって言っただろ。」
「わかってるよ…」
らいとは少し困った顔で笑う。
「でも、2人きりだとつい出るんだよ。」
当たり前だ。
だって俺たちは――
本当の兄弟なんだから。
俺は
まぜ太。
そして、らいとは俺の弟。
だけどそのことを
STPRのメンバーは誰も知らない。
グループの関係が変わるかもしれない。
そう思って、
俺たちは決めた。
「メンバーの前では兄弟じゃない。」
そうやって今まで隠してきた。
そのとき――
ガチャ
「お、2人とも早いじゃん!」
突然ドアが開く。
らいとは一瞬だけ俺を見ると、
すぐに距離を取った。
「いや、今来たとこ。」
さっきまで隣にいたのに
わざと少し離れる。
…バレないように。
(ほんと、不器用な弟だな。)
そう思っていると――
「でもさ、お前らさ」
メンバーが笑いながら言った。
「なんか兄弟みたいに仲いいよな。」
その瞬間。
俺とらいとは
同時に固まった。
もしこの秘密がバレたら――
俺たちの関係は
どうなるんだろう。
♡500⤴