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桜桃を見る度 、 思い出す奴が居る。名前は 花京院 典明 。

彼奴と過ごしたのは DIOを倒す為に旅した 数十日間 。 これと言って 思い出も無い 、 筈だ 。 彼奴と仲が良くなってから 、 数週間後 。DIOと 戦った時 、 突然 彼奴は 吹き飛ばされて 、 給水塔に激突した 。結論から言うと 、彼奴は死んだ 。

腹からは止めどなく 血が溢れ 、 もう 助からないんだろう と言うのを 学生ながらに感じたのを よく覚えている 。

おれは 花京院が 死んだ時 、 その現場には居なかった 。 何故 自分が死ななかったのか 、 助けられなかったのか 。 腹を貫かれ 、冷たくなった遺体を 前にして 決して良いものではない 後悔が頭の中をグルグルと 荒らした 。

そんなおれを見て ジジイが 言った 。 「 花京院は 最後まで 諦めなかった 。 」 と 。 ジジイには慰めのつもりだったんだろうが 、 後悔は消えなかった 。

花京院が 死んだ後 、 葬式に出た 。 そこで初めて 彼奴の親に会って 、自分の犯したことの重大さに気が付いた 。

親の立場になって つくづく思う 。

家出した 子供が エジプトに行ったかと思えば 、 数十日後に 原因不明の死体として帰ってくる。 どれだけ 、 辛かったんだろうか 。

この話は 夢物語なんかじゃあなく 、 おれの身に実際に起きたことで 、 花京院 の他にも 失ったものは 合った訳で 。 …おれは DIOを倒して 、呑気に ハッピーエンド 。

一番最低な 終わり方をさせた おれは 、 桜桃を見ると思い出すやつが居る 。

名前は花京院典明 。 17歳 。 生きていたら おれと同い年 。

あの 数十日間には 、 おれの後悔 が 詰まっている 。

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