ずっと一緒

岩本は事務所に電話して、新しく入ったスタッフの履歴書をFAXで送ってもらい、見た。男性１人、女性2人、男性スタッフは問題ない。女性スタッフのうちの1人がダンスを習ってて、グループのこともデビューから知っていた。もう1人の女性スタッフは事務方で、あまりメンバーと接触がない。

岩本は、分かったことを渡辺のLINEに送る。

練習終わり、渡辺はLINEを見て

目黒に声をかける。

渡辺ー相談するか？

目黒ーん、阿部ちゃんも一緒でいい？

渡辺ー晩ご飯の連絡する。

目黒ーごめんね。

渡辺ーあっ、4人分頼める？ん、今から帰る。何かいる？鍋？分かった。

阿部ーごめんね。

渡辺ー鍋だって。

目黒ー何かいる？

渡辺ー鍋に入れたいの買ってこいだって。野菜はあるし、中華麺もあるって。

目黒ー海鮮がいいなぁ。

渡辺ー出た！

阿部ー蟹と海老と帆立と豚肉くらいでいいんじゃない？

渡辺ー早いな。

阿部ーめめは海鮮って言うだろうと思って検索した。

渡辺ーじゃあ買ってこい。

阿部ー翔太は？

渡辺ー先に行く。

目黒ー分かった。じゃ後で。

阿部ー買い物してくる〜。

渡辺はニット帽を被り、マスクして岩本の家に向かう。

帰ったら、玄関で岩本に抱きしめられる。

渡辺ーごめんな、急に。

岩本ー暇してるからいい。

渡辺ー目黒たちは買い物してくる。

岩本ー何？

渡辺ー海鮮だと。

岩本ーじゃあ、来るまで、引っ付いてよう？野菜はもう準備してあるし。

渡辺ーばか。

口ではばかと言いながら、岩本の首に両手を回し2人はキスをする。

渡辺がクスクス笑う。

岩本がもっとゆっくりでいいのにと思うくらい、早くに目黒たちはやって来た。

最近は、海鮮鍋セットなる物があり、単品で選ばなくてもいいのだ。

鍋が出来、まずは晩ご飯食べてから話をしようとなり、4人は箸を持つ。渡辺の器に岩本が入れていく。

野菜があまり好きではない、渡辺に野菜をどんどん入れている。

渡辺ー照、海老や帆立食べたい。

岩本ー野菜も食べないと。

渡辺ーもぅ！

目黒ー翔太くん、はい。

渡辺ー目黒、ありがとう！

目黒ーはい、阿部ちゃんも。

阿部ーありがと。

食べ終え、片付けて、ゆっくりコーヒーを飲んでいる。

岩本がFAXで届いた3人の新しいスタッフの経歴を見ることにした。

目黒ーこの人かな？

渡辺ー多分な。

岩本ー阿部、手紙は1回だけ？

阿部ーん。

目黒ースタジオにいるし。

渡辺ー俺たちの会話なんか丸聞こえだし。

岩本ーどうしたい？

阿部ー被害はないし、放っておく？

目黒ーもしかしたら、2通目があるかも。

2日後の練習日に、まさかの2通目があった。

控え室で、メンバーだけになった時に阿部はそっと中を見た。