「(…静か〜…)」
いつもは全員が関係ない話で喋ったり、喧嘩したり、ゲームをしたり、そんな自由気ままなパティー…だが、今行っているパティーは、パティーと言えないほどの重たらしい空気が広がっていた。
“ねぇフィン君”
「!、あ、どうしたのマッシュくん」
珍しく、マッシュの方から話かける。
呼ばれたフィンはマッシュの方に顔を向けた。
“やっぱり、昨日のレインくんに話した方がいいかな”
“昨日の”そう聞いてフィンはハッとした。
昨日の、というのはマッシュが今まで何度も見ている悪夢の内容、そしてその悪夢の原因。マッシュはそれを話さないと自分の病気は治らない、そのことをしっかりと理解しているようだった。
「…うん、そうだね、言った方がいいかも」
「何がだ?」
「兄様、話があるんだ…ま、マッシュくん、から」
「?、なんだ」
フィンは、マッシュに大丈夫だよ、と声をかけながら背中をさする。
マッシュはそれを快く受け入れながらサラサラと、昨日のことを書いて見せていく。 それを、驚きながらレインは静かに見ている。
そして数分後、一通り伝えたいことを伝えたマッシュは、一息ついてペンとメモをテーブルに置いた。
そんなマッシュを見て、レイン以外の者は静かに、ただ静かにレインの様子を伺っている。
するとレインが口を開く。
「、俺の、せいか?」
短く、 少しだけ、覚悟を決めたような顔で、そうマッシュに聞いた。
数秒置いて、マッシュはこくんと頷く。
その顔は、とても悲しそうな顔をしていた。
「…そうか、」
いつも仏頂面なレインも、この時だけはマッシュと同じく悲しそうな、辛そうな顔をした。
「お前が原因だったのはいいとして、何故他の女といたんだ?俺達は、それが知りたい。」
皆の気持ちを代弁し、ランスが口を開いた。質問を聞いたレインは少し考えて話す。
「…あの女は、魔法局の局員でな、俺が好きだと告白するためにわざわざイーストンまで通う…まぁ、めんどくさいやつだった。言い訳にしかならんが、俺は大事な奴がいるから、もう話しかけてくるなと、最後に言ったんだ。 」
そこをマッシュに見られたのかもな、と申し訳なさそうに言った。
理由、原因、全てを聞いたマッシュはまたペンとメモをとり書き始めた。
“僕はレインくんのこと好きだし、レインくんが僕のこと好きでいてくれてるのは知ってるので、理由聞けただけでも嬉しいです”
珍しく微笑むマッシュに、レインは「すまなかった」と一言謝った。
そんなレインにマッシュはいつも通りシュークリームを渡し、その後皆で楽しくシュークリームはパーチーをした。
その数日後。
「マッシュくん!早くしないと遅刻しちゃうよ!!マッシュくん!」
「…..うん、今行く」
マッシュの声は着々と良くなり、普通に話せるまで良くなった。
もちろん、レインとも仲直りし、今でも関係は続いている。
[END]
ここまで見てくれた皆さんこんにちは!
「声、出せなくなっちゃった」の作品書いてました!蛍と言います!今回の話で最終話を迎えまして、そこまで長くないお話でしたが、皆さんにたくさんのいいねとコメントを頂いた私史上最高の作品でした!
書く時もめっちゃ楽しかった!!
この後、これのあとがきを書こうかなと思っておりますので、是非よろしければ楽しみにしていただけると嬉しいです!!
長くなりましたが、一旦は終わろうと思います!沢山の応援、ありがとうございました!!
まだ見る皆さんは裏話でお会いしましょう!!
Tank you for watching !
コメント
12件
いやぁ、面白かったな
一気見しました! 内容がすっごく伝わってきて、ちょっと私も心苦しかったです笑でも、レイマシュ自体がもう好きなので、何度か読み返ししようかなと思っています!神作品作ってくれてありがとうございます!! あ、フォロー失礼します!
どうやったらこんな神小説書けるんですか?!!ほんと尊敬します🙏!!