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頂上決戦から2週間。ルフィはまだ目覚めない。心配だ。
「麦わら屋が心配か?」
「…そりゃね」
ほとんど減っていない俺の皿を見つめながら、ローが言った。
背もたれにしている木に頭を預け、俺は空を仰ぐ。雲ひとつない青空。太陽の光が眩しい。俺は太陽に手をかざし、ため息をついた。
「食欲湧かねー……」
ぽつり、と呟いた俺の頭を優しく撫でる。その手が心地よくて、つい擦り寄ってしまう。ローは撫でるのが上手いんだよな。
スープを口に運んでいると、俺たちのところにアマゾン・リリーの住民、確か……マーガレットさんが俺たちの方へ駆け寄ってくる。
「ルフィの意識は?」
ローが首を横に振ると、マーガレットさんは残念そうに視線を落とす。目覚めるかどうかはルフィの気力次第なのだ。俺たちにはどうしようもない。
「…すまん。くれぐれもルフィをよろしく頼む」
マーガレットさんはそう残して去っていった。
それからしばらく、俺たちは食事を続けていたのだが、突然湾岸の方から激しい音と、叫び声が聞こえた。
「ルフィ!!」
すぐさま俺は皿を放り投げて走り出す。
途中でジンベエと合流し、俺たちがポーラータング号に着いたとき、ルフィが宙を舞って外に出てきた。譫言のようにエースの名前を呼んでいる。
「エースはどこだ~!!」
魂の叫び。そんな言葉が似合うようなほど、ルフィは叫び、そして走り回っていた。誰も見えていないらしい。俺のこともわからないみたいだ。
ハートの海賊団たちがルフィを追いかけて走っている。みんなルフィを心配しているのだ。このまま走り続けたりなんかすれば傷が開くかもしれないから。
「あれをほっといたらどうなるんじゃ」
「まぁ、単純な話…この島に来たときにも言ったが傷口がまた開いたら今度はない」
「ルフィ! 動くな、傷が開く!!」
「うるせえ! エースを探すんだ!!」
俺たちを振り払い、またルフィが叫ぶ。
「エースはどこだ~!! エース!!!」
「ルフィ!!」
ルフィを掴もうとした手が空振り、そのままルフィは女ヶ島の方へと走っていってしまった。
「……ルフィ…」
「わしが行こう」
そう言ってジンベエがルフィを追っていった。俺も追おうとしたのだが、ローに止められる。
「ロー…? 俺、ルフィのとこに…」
「だめだ」
「なんで…!?」
「今のお前に麦わら屋を正気に戻す言葉が言えるのか?」
「……っ」
正論すぎて何も言えない。
俺に、あの状態のルフィを落ち着かせることができるだろうか。原作で言っていたジンベエの言葉以外に、俺にルフィを落ち着かせるような言葉は正直思い浮かばない。
「わかった、ジンベエに任せる……」
「あぁ、そうしろ」
俺はその場に座り込み、膝を抱え込む。
ローの手にはルフィの麦わら帽子があった。