なんやかんやありつつ、時間はもうお昼。
お昼を食べに学食へ向かう道すがら、僕たちは学園について話していた。
「ねぇ・・この学園ってクセ強くないと入れないの?」
「ん[そんなことはないと思いますけど・・・]」
「逆にそんな学校あるのかい?」
「いや知らんよ。僕学校の専門家じゃないから。」
なんやかんや仲良くなった三人で話していると、ルカが「あ。」と声を上げた。
「アンドルーくんじゃないか!君も食堂へ行くのかい?」
「あ、、るか・・・・うん。」
僕はその顔と名前に見覚えが有った。
「あ、君。」
アンドルーはビクリと肩を跳ねさせた。この動きも見覚えがある。矢張りそうだ。
「今朝の人だよね?」
「え・・・、あ。あの時の遅刻者か・・・」
「ん・・・?知り合い・・・です、か?」
「知り合いってほどじゃないんだけどね。職員室まで案内してくれたんだよね。」
やっぱり今朝の人だ。
記憶力には宇宙の広さくらいの自信がある。
「へぇ〜。君たち会ったこと有ったんだね〜。意外!」
「「僕たちのことをなんだと思ってるんだ・・・!!!」」
「わ、息ぴったり。」
「・・・もう僕は行く。それじゃあまた放課後。」
そう言うとアンドルーはそそくさと歩き出した
「あ、ちょっとまってくれアンドルーくん。」
・・・と思ったらルカに引き留められた。
「なんだよ・・・!」
「あのね。」
「食堂、こっちだよ。そっち、反対。」
「・・・・?」
アンドルーは向かおうとしていた方向を指差す。
ルカが違う違うと首を横に振る。
「・・・・?」
向かおうとしていない方に指を指す。
ルカがそうそうと首を縦に振る。
「・・・・」
数秒の沈黙。
「///////////////」
アンドルーがルカに詰め寄る。
「お前なぁ・・?!!大事なことは一番最初に言えよッッッ・・・!?まだ学校の教室とかの位置あんまり覚えてないんだよ・・・!!!くそっ・・・アホなのは分かってるんだよばぁか!!」
「アンドルーくん・・・私そこまで言ってない・・・勝手に自虐的にならないで・・・」
「お、落ち着いてください・・・」
「おちつけ・・・僕よりはマシだろう」
「・・・・それは来たばっかりだからだろ・・・」
「それもあるかもしれないが、美術室から教室に戻る時盛大に道に迷って先生に送ってもらった」
「・・・ワルデンくん・・・教室から帰ってくるのが遅かったのって・・・」
「そのせい。」
「方向音痴?」
「一回行けば覚える。記憶力には自信があるからね。」
まったく。馬鹿にしおって・・・(?)
「ま、まあ行きましょう皆さん・・・」
「あ、ああ。」
「そうだね・・・」
何だこの空気は。
《食堂にて》
「ふーん。三人は幼馴染なのね?」
僕は三人に色々聞かされ(?)た。
どういう関係だとかなんだとかかんだとか。
「そうそう。」
「ん[なんだかんだ言ってずっと一緒に居ますよね・・・]」
「たしかにいつも同じメンツで固まってるイメージある」
「・・・そうだよな・・・主に僕のせいな気が・・・
急に誰かの声がしてルカ、ビクター、アンドルーが振り向き、初めて聞く声がして僕は振り向く。
「ああ、君か、キャンベルくん。」
「んー・・・[あなたですか・・・びっくりしましたよ・・・]」
「えっ、、、誰、誰誰誰誰誰誰誰誰…(以下略)」
「・・・見たことある顔だけど誰」
見たことある顔だけど・・・名前を聞いてはないんだよね・・・
確かクラスメートの・・・
「ああ、紹介するよ。」
と言って、ルカは自分の横に男子生徒を座らせた。
「んんっ。改めて紹介しよう。この人は私達と同じクラスのノートン・キャンベル。さっき理科の授業で磁石ぶっ壊してた人」
「ルカ、最後のやつ余計」
「んー、じゃあさっき絵が高値で売れそうって言ってた人?」
「・・・もういいや」
男子生徒、改めノートン・キャンベルは諦めたようにそう言った。
「というか、編入生ちゃ、、、、んんっ、くんはVALの中に混ざったんだ」
「ゔぁ、ゔぁる?」
なんかノートン以外全員キョトンとしてるぞ。
説明したまえノートンくん(?)
「え?知らないの?キミら三人組VAL組って呼ばれてんの」
「・・・しらん」
「知らないねぇ」
「ん・・・[知らないですよそんなの・・・]」
「当人が知らなくてどうすんのよ・・・・」
僕には関係ない話が始まった。
聞きはするけど、口出しはしないでおこう。
僕はご飯を頬張り始める。
「じゃあエドガーが加わってVALE組って呼ばれんのかな?」
「んぐっふ!!げほっ、んほっ、、はぁ!!?」
僕は危うく飲んでいた水を吹き出しそうになって盛大にむせた。
「何だよゔぁれって!!!僕はゔぁる?に加わった覚えはないぞ!!?」
「距離感が加わってる感マックスなんだけど」
「気の所為だ気の所為!!」
「そんなモンか〜?」
「ま、まあまあ。あ、ところで皆さん最近ハマっているものとかは・・・」
ナイスだビクター。
いい感じにやんわり話題を変えてくれた。
「ぼ、僕は第五を最近よくやってる・・・」
「奇遇だね。私もだ。」
「僕もです・・・!」
「第五・・?ああ、あれ?IdentityⅤ?それなら僕もやってるよ。」
「意外とやってる人いるのかー」
「なんだいキャンベルくんその反応は・・・なんかアンケート取ってる開発者みたいなこと言ってるじゃないか・・・」
いわれてみれば。
「そんな反応してるけど、君はやってるの?」
「うん」
「じゃあ最初からそういえばいいじゃないか・・・w」
「やだなぁ僕は冷静に状況を見ていたんじゃないか〜」
「というかみんなやってんだね」
「ん、、、ですね。」
数秒の沈黙の後、ルカが口を開いた。
「あ、そうだ。お昼休み終わるまでだいぶあるからやる?」
驚いて僕は聞く。
「え、ここスマホ持ち込みOKなの?」
「え、うん。そうだけれど」
「・・・・おい誰だよ・・・確かに資料の一部なくなってんなぁとは思ったが・・・妹か?妹なのか?母?母なのか?父なのか?」
「人間不信になってて草。もしかして持ってきてない感じ〜?」
「あ、ああ。そんなこと知らなかったから持ってきてない」
僕は答えた。
「じゃあ見学かい?」
「ん![誰かのスマホを借りたらいけます!]」
「そこまでするの?(笑)」
「「だってどんなもんか見てみたい/じゃん/じゃないか/ですし」」
「アンドルー、コイツら変わってんね」
「ここの人はそんなもんだよ・・・くそ・・・なんでこんなとこに来ちゃったんだよもう・・・(ブツブツブツブツ)」
そしてなんやかんややることになったのだった。
・・・・つづく。
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