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⚠︎ オリキャラ 男夢主
⚠︎ 原作改造
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“ きっと迎えに行くよ。”
誰かに呼ばれている気がして、重い瞼を上げる。
「あ、お目覚めかな?」
そこには、腰に手をあてながら俺の顔を覗き込む変態がいた。
『……何してんの』
不機嫌さを最大限にして尋ねる。
だがそんなことは気にせず、わざとらしいため息をつかれた。うざい。
「何…って、君が授業をサボってるからでしょう?」
『あんなの授業って言わない。』
「うん、正論ありがとう!ってことで、ほら、帰るよ〜」
腕を引っ張られる。でも決して強くはしない。こういう所があるから、調子が狂う。
『…行くから、手ぇ離してよ。』
「え〜!」
『離せ変態。』
というと、一瞬だが固まった。その隙を見て、腕を振り払う。
少し上で音がした。どうやら、掛けているサングラスがずれたようだ。
相手が間抜けな顔をしているのは分かりきっていたため、上は見上げずに歩き出した。
数秒後、後ろから足音が聞こえてきた。俺は心の中で、絶対に後ろを振り向かないと軽く決意する。
あいつのニヤニヤとした顔が、脳裏に浮かんでくるから。
>>>>>>
古びた扉が引っかからないよう、勢いよく開ける。
すでに中にいた3人のうち、2人がこっちを向いた。
「お、捕まったのか。」
と一際デカいパンダが。
『…チクった、?』
するとパンダの隣にいる棘が首を振って、
「しゃけ。」
と一言。変態が自力で探し出したらしい。どうでもいいけど。
「お疲れサマンサ〜!」
扉の前に立っている俺の肩に手を置きながら、悟がデカい声でやってきた。
「うるせぇよ。後遅い。」
それまでずっと外を眺めていた、この中で唯一の女子が声を発した。
「しょうがないじゃん〜、“ 要(かなめ)” が変な所に居たんだから〜。」
ね?要。と肩にあった手で頭を撫でられる。なに彼氏ヅラしてんだこいつ。
「おい、悟。要が引いてるぞ〜」
「え、ちょっとパンダ、嘘はやめてよ。要が僕のこと引くわけ…」
と言っている間に逃げる。なんか名前を呼ばれてる気がするけど無視する。
「今日は速かったな。」
真希の隣に腰かけると、悪戯っぽい笑みでそう言われた。
『…やっぱ、木の影って分かりやすい?』
「定番スポットみてぇなモンだろ。自業自得だ。」
よし、今度からパンダの言う事は信用しない。
「…なぁ、さりげなく貶すなよ。」
>>>>>>
寮に戻る道を歩きながら、今日、昼寝をしている時に見た夢を思いだしてた。
夢の中には何時ものように、あの人が居て。
俺を見つけて、笑ってた。
急に肩を掴まれた。思わず、体が跳ねる。
「……。」
悟がいた。
『…びっくりした、珍しいね。この時間に』
どうしたのと声を掛けるよりも先に、悟が口を開いた。
「呪力、漏れてるよ。」
『…え』
言われてから気付いた。無意識に呪力を放出していたらしい。
どおりで、辺りに鳥もいなかったわけだ。
「なんかあった?」
呪力を閉まっても静まり返っているせいか、悟の声がやけにはっきり聞こえた。
『……』
そっちを見てやれば、群青色の瞳と目が合う。
こいつらしくないなと思いながら、それは声に出さず、
『…別に?夢、見ただけ。』
半分ホントで半分ウソの言葉を伝える。
「…そっか、」
何処か、納得のいかない顔をしていたが、俺がまた歩き出したから、それ以上は何も聞いてこなかった。
俺が部屋に入るのを見届けて、悟も帰っていった。
それを目で追いながら、思う。
今日もまた、
1つ、ウソをついた。
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next_❤️100
❤️が100を超えたら、続き出そうかなと思います。
❤️&💬&👤+
ヨロシク。
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