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花龍列車本編、HOの内容を含みます
花龍列車HO、本編内容含みます
僕の家は、とても貧しかった。
僕の父は、ずっと昔に亡くなった。
僕の母は、ずっと働いていた。
僕の母は、働きすぎて体を壊した。
僕は、母の看病をした。
僕は、お金が欲しかった。
僕は、茶香師になった。
僕は、花茶で金を稼いだ。
僕は、母の看病をした。
僕は、花茶で大金を稼いだ。
僕は、信用を得た。
僕は、短刀を手に持った。
僕は、人を殺した。
僕は、殺した金でトラノコという薬を買った。
僕の母は、薬を喜んだ。
僕の母は、薬を欲しがった。
僕は、花茶でさらに大金を稼いだ。
僕は、また人を殺した。
僕は、殺した金でもう一度トラノコを買った。
僕の母は、薬を喜んだ。
僕の母は、もっと薬を欲しがった。
僕は、花茶で毎日大金を稼いだ。
僕は、なんども人を殺した。
僕は、殺した金で何度もトラノコを買った。
僕の母は、薬を喜んだ。
僕の母は、もっともっと薬を欲しがった。
僕は、何度も何度も人を殺した。
僕は、お金がなくなった。
僕の母は、病気が治らなかった。
僕の母は、廃人のような形相で死んでいった。
僕は、悲しんだ。
僕は、トラノコの噂を耳にした。
僕は、トラノコが麻薬だと知った。
僕は、トラノコを恨んだ。
僕は、商人を恨んだ。
僕は、ずっと母と二人で良かった。
僕は、大切な生活を壊されたことに怒った。
僕は、商人を探した。
僕は、商人を見つけた。
僕は、商人に近づいた。
僕は、商人を刺し殺した。
僕は、花茶で大金を稼いだ。
僕は、人を殺した。
僕は、疑われた。
僕は、茶器で人を殺していると言われた。
僕は、嘘はつきたくなかった。
僕は、大切な花茶を悪く言われたくなかった。
僕は、無実を証明したかった。
僕は、差し出された花茶を飲み干した。
僕は、息が苦しくなって倒れた。
僕は死んだ
僕は、花火を見上げている。
僕は、数え切れないほど人を殺した。
僕は、母に薬物を与えた。
僕は、母を薬物中毒者に陥れた。
僕は、命より大切な母を殺した。
僕には、何も残らなかった。
それでも、この旅は楽しかった。