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榎本くもり
995
#サバイバル
天音ろっく
324
──フィクサーは、恭一のように特殊な力を持っているかもしれない。
突如として浮上してきたその可能性に、恭一は戸惑うばかりだった。
たしかに自分だけが特別、自分だけに力がある──などと考えるのは、独りよがりだし、おこがましい。
ただそれでも、常識的に考えてその確率は低いとも思うのだ。
それは『特別なのは自分だけ』という唯一性を盲信したいからではない。このような異質な力がありふれていたら、世の中はもっと荒れ、混乱しているのではないか、という気がするからだ。
「……まあ、俺もフィクサーが特殊な力を持っていると確信してるわけじゃない」
拓が言った。
「俺たちの知らない情報源があって、そこから推理したと考えるほうが現実的だ。とりあえず、結論は保留にするしかない」
恭一は頷き、次を見据えることにした。
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コメント
2件
うわ……第26話、ずっしり重い回でしたね。秋山宏美さんの「ごめんなさい」が本当に胸に刺さりました。拓と恭一が向き合ったのは、事件の真相というより、ひとりの人間が罪を自覚して終わりを選ぶ瞬間だったんだなと。理知的で透き通った目をした背の高い男……フィクサー本人でしょうか。それとも全く別の「永劫の救済」の関係者か。ここまで詳細な描写が出てきたということは、この先で核心に迫る予感がします。引き続き追わせていただきますね。