善法寺伊作ルート:君のためなら呪いでも
最近 夢主にだけ妙な怪我が増えてきた
転んだり 刃物がかすったり
それを毎回伊作が手当てしてて 周りはざわざわ
「ねぇ 伊作先輩 夢さんに呪い移ってません…?」
「僕のせい…かも…」
そう言って 伊作はどこか寂しげに笑った
放課後 伊作は夢主を呼び出して言った
「もう僕に近づかない方がいいかもしれない」
「え…どうして…?」
伊作は夢主の手をとって 震えながら告げた
「僕が君を好きになるほど 君が傷ついていく気がするんだ」
「それが怖い…っ」
でも夢主は離れなかった
「私 怪我なんかどうでもいい 伊作くんに会えない方がずっと痛いの」
その瞬間 伊作は夢主を抱きしめた
「…ダメだよ そんなこと言ったら…もう離れられなくなるよ…」
その夜 夢主の怪我はなぜかぴたりと止んだ
呪いなんかじゃなかった
愛されることで 強くなれた そんな奇跡の始まりだった