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「待って、__!」
何度呼びかけてもあの子は止まってくれない
「ごめんね、█████」
鈍く気持ち悪い音が耳に伝った瞬間、
私は目を覚ました。
またこの夢だ。私はいつも誰かを追いかけていて、ずっと名前を叫んでいる。
自分で発しているはずの言葉なのに、ノイズがかかっていて聞こえない。
あの子の言葉もそうだ。屋上から飛び下りる前、何か喋っているのに、そこの部分だけ聞こえない。
あの子は誰?何故私の夢に出てくるの?
あの子は私に__
私はいつも通りに登校した。
「雨降りそうだな。」
もうすぐ中間テストだからか、みんなの空気がピリついている。
その沈黙を破るかのように1人の男子が教室へ入ってくる。
「おっはよー!!」
相変わらずのうるさい挨拶だった。
いつも通りの彼奴が少し羨ましいと皮肉混じりに思う。
「お前元気だな〜。」
クラスの男子達は毎日のようにこんな会話をしている。
__今日はやけに、空が青く見えるな。
「席に着け〜」
担任の声が聞こえるとみんなが一斉に席に着いた。
「え〜、もうすぐ期末テストだけど…お前ら勉強してるか?」
誰も何も答えない。けど何となく答えが察せるような、不思議な空気が漂っている。
「うん…まぁ、3年生初めてのテストなんだ。頑張れよ」
高校三年生、初めてのテスト。スタートダッシュが決めれるかどうかで、成績や██は大きく変わってくるのだ。